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雇止め

雇止め

雇用継続の期待雇用継続の期待雇用継続の期待雇用継続期間の定めのある雇用契約(有期雇用契約)が期間満了になったときに、使用者が契約を更新せずに打ち切ることを「雇止め」といいます。

  • 質問

    「来年もよろしくね」と言われていたのに、契約の更新がありませんでした。 約束を信じていたのでショックですが、期間の限られた契約なので仕方ないのでしょうか?

    答え

    雇止めの場合でも、それまで契約が繰り返し更新されていたなど一定の要件を満たすときには、 一般の解雇と同じように解雇権濫用法理が適用されます。その結果、雇止めが無効となることもあります。

本来、有期雇用契約は、一時的・季節的な仕事のためのもので、契約期間が満了すれば終了するものです。

しかし、実際には、恒常的な仕事にも有期雇用契約は多用されており、そういった状況で働く「非正規社員」の雇用契約の更新の拒絶(雇止め)にも、一定の条件を満たせば、解雇法理が「類推適用」されるという判例法理が生み出されました。

この「雇止め法理」は、平成24年の法改正により、そのままの内容で労働契約法に条文化されました(労働契約法第19条)。

1.実質は無期雇用契約

有期雇用契約が更新手続をしないまま長期間にわたって反復継続されていたような場合、その契約は期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態であったとされ、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない」雇止めは、認められません。従前と同一の労働条件で、契約が更新されます。

2.雇用継続の期待

また、期間の定めのない雇用契約と実質的に同視できない場合であっても、労働者が期間満了後の雇用継続を期待することに合理性がある場合には、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない」雇止めは、やはり認められません。

では、どういった場合に労働者の「期待」が合理的なものと認められるか。以下の要素等を総合的に考慮して判断することになります。

  • 仕事の内容…常用性・臨時性、難易度
  • 契約の更新状況…更新回数、雇用の通産期間、契約期間管理の状況
  • 使用者の言動
  • 他の労働者の状況

なお、いったん労働者が雇用継続への期待を抱いた場合、その後になって使用者が更新年数や更新回数の上限などを一方的に宣言したとしても、それだけで直ちに雇用継続への期待が否定されることにはなりません。

3.実質は試用期間

なお、判例では、新規採用に際して契約に期間を定め、その目的が労働者の適性を評価・判断するためのものである場合、その期間は契約の存続期間ではなく試用期間である(実質は期間の定めのない契約であり、それに試用期間がついたもの)として、雇止めを制限しているものもあります。

4.有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準を定める告示

平成15年に労基法14条2項・3項が新設され、それに基づき有期雇用契約の終了をめぐる紛争の防止のための「基準」が定められました(H15.10.22厚労省告示357号)。
この「基準」によって、使用者は、有期雇用契約の雇止めについて、解雇とほぼ同様の措置が求められることになりました。

1.契約締結時の明示事項等
①更新の有無・・・(例)自動的に更新する・更新する場合があり得る・更新しない
②更新するか否かの判断基準・・・(例)労働者の勤務成績態度による・会社の経営状況による
③締結後に契約を変更する場合はその内容
2.雇止めの予告
30日前の予告
3.雇止めの理由
雇止め理由証明書の交付
4.契約期間についての配慮
契約間をできるだけ長くする(努力義務)

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