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特定社会保険労務士ブログ

介護事業所倒産が過去最多

東京商工リサーチが、2016年(1-12月)の「老人福祉・介護事業」の倒産状況を発表しています。
倒産は108件で、2000年の調査開始以来、これまで最多だった2015年(76件)の1.4倍増となっています。
成長市場と注目されてきた老人福祉・介護事業ですが、2015年4月の介護報酬改定や介護職員の人手不足が慢性化する中で業界内の淘汰の動きが強まっているとのことです。

三菱電機を書類送検

11日付時事通信からです。
 
三菱電機が、社員に労使協定を超える違法な長時間労働をさせたとして、藤沢労働基準監督署は11日、労働基準法違反容疑で法人としての同社と、社員の労務管理をしていた当時の上司の男性1人を横浜地検に書類送検した。
送検容疑は2014年1~2月、同社の情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)に勤務していた男性(31)に、同法36条に基づく労使協定の上限時間を超える残業をさせた疑い。
同署は16年11月、男性が月100時間を超える残業をさせられ、精神障害を発症したとして労災認定し、同容疑で捜査を進めていた。
男性は13年4月に研究職で入社したが、14年1月から仕事量が増加。同4月にうつ病と診断され、16年6月に退職した。男性は、上司から残業時間を過少申告するよう指導されていたほか、パワハラも受けたと主張していた。
男性は11日、「自分と似たような環境の人が他にもいると思う。今までろくな対応をしてもらえなかったが、今すぐにでも会社の労働環境を改善してほしい」と話した。
三菱電機の話 真摯に受け止めており、関係者の皆さまにご心配をお掛けしたことをおわびします。改めて適切な労働時間管理を徹底します。
 

お年賀2017

謹んで新春の
お慶びを申し上げます

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ファミマ過労死訴訟和解

大晦日も過労死事件の紹介です(朝日新聞より)。
 
コンビニエンスストア大手「ファミリーマート」(本部・東京)の加盟店で働いていた男性従業員(当時62)が死亡したのは、長時間労働による過労が原因として、遺族が同社と店主に損害賠償を求めた訴訟が大阪地裁で和解した。連帯して解決金計4,300万円を支払う内容で、フランチャイズ本部が雇用関係が直接ない加盟店の従業員の労災に関し、解決金の支払いに応じるのは極めて異例。
22日付の和解条項では、ファミマが、著しい長時間労働の中で死亡したことに遺憾の意を表明する▽労働法規の遵守を加盟店に指導して欲しいとの遺族の要望を受け、加盟店や従業員と適切な関係を築き、信頼される企業となるよう不断の努力をする――ことが盛り込まれた。
訴状によると、男性は2011年から大阪府大東市の加盟店で勤務。12年からは店主に指示され、店主が経営する同府門真市の別の店でも働くようになった。掛け持ち勤務をしていた同年12月21日夜、男性は大東市の店で脚立から転落して頭の骨を折り、急性硬膜下血腫で翌月に亡くなった。
妻子3人は、男性の不注意ではなく過労による転落だとして、15年4月に損害賠償計5,837万円を求めて提訴。同僚への聞き取りなどから、平日は15時間、土日は9~12時間勤務し、12年4月16日以降の休日はわずか4日で、死亡前の半年間の残業時間は国が定めた「過労死ライン(2ヵ月以上にわたり月平均80時間)」を大幅に上回る月218~254時間に上ったと主張した。さらに「ファミマは店舗の担当者を通じて過重労働を把握できたのに、漫然と放置した。使用者責任があるのは明らか」と訴えていた。
ファミマは訴訟で責任を否定していたが、今年8月、和解申し入れをした。
男性の妻は「家族思いで真面目だった主人はもう帰ってきませんが、せめて犠牲者を二度と出さないようにしたいと裁判を起こしました。和解をきっかけに本部企業が加盟店の従業員の労働環境を改善するために指導、監督するようになっていただければと願っています」とのコメントを出した。
 

「介護離職」に関するアンケート調査

東京商工リサーチが「介護離職」に関するアンケート調査(有効回答7,391社)の結果を公表しています。
それによると、過去1年間に介護離職者が724社(構成比9.8%)で発生。
また、将来的に介護離職者が増えると考えている企業は5,272社(同71.3%)で約7割にのぼった。
自社の「仕事」と「介護」の両立支援への取り組みは、約7割(5,358社、同72.4%)が不十分と認識しているとのことです。

介護現場の半数「残業正確に申告せず」

12/27付朝日新聞からです。
 
介護の現場で月給制で働く人のうち、半分が残業した時間を正確に申告していない――。介護職員らの労働組合「日本介護クラフトユニオン」の調査で、こんな実態が分かった。理由については、4割強が「申告しづらい雰囲気」を挙げた。
調査は組合員を対象に8~10月に実施。月給制2966人、時給制1774人の計4740人から回答を得た。
月給制の人のうち、「残業時間を正確に申告していない」と答えたのは47%。「申告している」は51%だった。「申告していない」とした人に複数回答で理由を尋ねたところ、「申告しづらい雰囲気があるから」が44%で最も多く、「自主的に残業しているから」(25%)、「申告しても残業を認めてもらえないから」(23%)が続いた。
月給制の人で実際に残業した時間が、昨年と今年を比べて「増えた」としたのは27%。理由(複数回答)は業務量が増えたから」(61%)、「介護員の数が減ったから」(50%)が多く、「新規利用者数が増えたから」も22%あった。調査担当者は「人が減って業務量が増える中、仕事終了のタイムカードを押してから残業している現状がうかがえる」と話す。

「無事故で賞金」廃止は違法

朝日新聞からです。
 
長期間にわたって無事故で運転した場合に支払われてきた賞金が一方的に廃止されたのは労働契約法に違反するとして、トラック運転手2人が勤務先の運送会社「川崎陸送」(東京都)に支払いを求めた訴訟で、東京地裁は26日、「労働条件の不利益変更にあたる」として、計85万円の支払いを同社に命じる判決を言い渡した。
判決によると、同社は「25年無事故なら最大50万円」などと、無事故の年数に応じて運転手に賞金を支払う制度を設けていたが、2013年7月の取締役会でこの制度を廃止した。判決は「表彰制度は計算方法や副賞の金額など詳細な規定があり、賃金やそれに準じる労働条件にあたる」と指摘。「労働者と合意なく不利益に労働条件を変更できない」とする労働契約法が適用されると判断した。
 

「過労死等ゼロ」緊急対策

厚生労働省は、長時間労働削減に向けた取組をまとめた「過労死等ゼロ」緊急対策を公表しています。
概要は、以下のとおりです。
1 違法な長時間労働を許さない取組の強化
 (1) 新ガイドラインによる労働時間の適正把握の徹底
(2)長時間労働等に係る企業本社に対する指導
(3)是正指導段階での企業名公表制度の強化
(4)36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底
2 メンタルヘルス・パワハラ防止対策のための取組の強化
(1)メンタルヘルス対策に係る企業本社に対する特別指導
(2)パワハラ防止に向けた周知啓発の徹底
(3)ハイリスクな方を見逃さない取組の徹底
3 社会全体で過労死等ゼロを目指す取組の強化
(1)事業主団体に対する労働時間の適正把握等について緊急要請
(2)労働者に対する相談窓口の充実
(3)労働基準法等の法令違反で公表した事案のホームページへの掲載