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特定社会保険労務士ブログ

貸し切りバス業者、法令違反3割強

朝日新聞からです。
 
貸し切りバスの法令違反に対する行政処分が昨年末に強化されて以降、4月半ば現在で国が監査した146のバス事業者のうち、3割強で違反があったことがわかった。規定より安い金額での受注など安全軽視の内容が目立った。
乗客7人が死亡した関越自動車道のバス事故から4月29日で5年がたった。昨年1月には長野県で15人死亡のスキーバス事故も起き、国は安全対策を進めてきたが、法令順守が徹底されない業界の現状が浮き彫りとなった。
関越道の事故は、運転手の居眠りでバスが側壁に衝突。行きすぎた価格競争や無理な運行が問題となり、運転手の研修など安全に関わるコストを運賃に上乗せする新料金制度の導入や、運転手1人が運転できる距離の引き下げなどの対策が講じられた。それでも4年後、長野で大事故が発生し、国土交通省は昨年12月、安全に関する法令に違反した事業者への行政処分を強化。不正が見つかった場合に使用停止とする対象を保有台数の一部から8割へ拡大、内容によってはその場で全車両の使用を停止させるようにして、業界に法令順守を促してきた。
だが4月半ばまでの約4ヵ月で、全約4500の事業者のうち146事業者に監査を実施したところ、49社で法令違反が発覚。内容は、安全確保に必要な運賃の下限より安く契約▽運転手に対する乗務前の健康確認などを怠る▽乗務記録に運転した時間を実態より短く記入する――など。安全を管理する運行管理者を置いていない会社に対し、昨年末から可能となったその場での全車両の運行停止を命じたケースも2件あった。国交省自動車局は「軽微な違反も見落とさない姿勢で臨んでいるため、監査での違反件数が多くなった部分もある。安全をないがしろにする業者には退場してもらうつもりで臨む」としている。
総務省が昨年9月に全国の事業者に実施したアンケートでも、旅行会社との間に入る手配業者と取引経験がある937のバス事業者のうち、3割弱の252業者が、下限割れ運賃での契約について「常にある」「時々ある」と答えていた。
 

過重な業務、教員悲鳴

29日付朝日新聞からです。
 
教員の長時間勤務の悪化ぶりが、文部科学省の調査で明らかになった。28日に公表された勤務実態調査では10年前から労働時間がさらに増え、小学校教諭の約3割、中学校教諭の約6割が「過労死ライン」に達していた。文科省は「看過できない事態」と言うものの、改善に向けた道筋は見えない。その間も、現場からは悲鳴が上がる。
勤務実態調査(平成28年度)の集計(速報値)について(概要)

日本IBM、4人の解雇撤回

外資系企業はこんな事件を繰り返してますが、そろそろ日本の解雇ルールを学習してほしいものです。朝日新聞から。
 
仕事の成果が出ていないなどとして日本IBM(東京都)を解雇された社員4人が解雇無効などを求めた訴訟が東京地裁で和解し、同社は4人の解雇を撤回した。IBMは2人を6月1日付で復職させ、残りの2人には解決金を支払って会社都合の退職にすることで合意した。和解は25日付。

東本願寺、残業代不払い

流行に乗り遅れまいと、お寺まで不払い残業です。時事通信から。
 
真宗大谷派本山の東本願寺(京都市下京区)が、研修施設で働く男性僧侶2人に、残業代を支給していなかったことが26日、分かった。「時間外割増賃金は支給しない」との違法な文言を含む覚書を、労働者代表と交わしていたという。2人が外部の労働組合に加入し労使交渉を行い、同派は2013年11月~今年3月の不払い分として、計約660万円を支払った。
労働組合「きょうとユニオン」によると、2人は全国から訪れる門徒の世話をする「補導」を務めていた。業務が多い日には午前8時半から泊まりがけで、翌日午後まで連続32時間以上働くこともあった。覚書が締結されたのは1973年11月で、40年以上残業代不払いの状態が続いていた。
東本願寺によると、昨年1月から「内払い金」という名目で、固定残業代を支払っているという。真宗大谷派の下野真人総務部長は「信仰と業務の線引きは難しいが、今後は勤務時間の把握と管理を徹底する」と話した。
 

ヤマト、宅配便27年ぶり値上げ

ヤマトの続報は時事通信からです。
 
宅配便最大手のヤマト運輸が9月をめどに、27年ぶりに基本運賃を引き上げる方針を固めた。背景には、インターネット通販の急拡大により宅配便の取扱量は急増したものの、荷物1個当たりの単価が安く、かえって収益が悪化したことがある。ヤマトは収益改善に向け基本運賃を5~20%程度値上げする方向で、他社が追随する可能性もある。
親会社のヤマトホールディングスの2017年3月期連結決算は、純利益が190億円と前期の394億円からほぼ半減する見通し。従業員約4万7,000人の未払い残業代190億円の支給が主な減益要因だ。
ヤマトはネット通販による取扱量急増を受けてドライバーを増やしているが、補充が追い付かずサービス残業が常態化。昨年は労働基準監督署から残業代の未払いがあったとして是正勧告を受けており、過去2年分のサービス残業代を支払うことにした。
また、年末など繁忙期は荷物をさばき切れず、赤字覚悟で配送を外部に委託。これも業績悪化の一因となっている。
このため、大幅割引を適用してきたアマゾンジャパン(東京)など大口顧客に対しては、個人向けの上限(20%程度)を超える値上げ率にすることも検討。「荷物を運べば運ぶほど利益が減る経営体質」からの脱却を目指す。
さらに、値上げで得た収益で従業員の待遇を改善する方針。これにより、ドライバーに対するイメージを向上させ、今後の人材確保や宅配便のサービス水準の維持につなげたい考えだ。

電通3支社幹部を書類送検

十分とはとても思えませんが、捜査はこれで終了のようです。時事日報から。
 
広告最大手・電通(東京)の違法残業事件で、厚生労働省大阪労働局などは25日、本社以外でも労使協定に反し長時間残業させていたとして、労働基準法違反容疑で関西(大阪市)、京都(京都市)、中部(名古屋市)3支社の労務担当幹部ら計3人と、法人としての同社を各地の地検に書類送検した。
東京労働局も同日、2015年に過労自殺した高橋まつりさん(当時24)を含む本社9部局の12人に、自己申告した勤務時間を超える違法残業の疑いがあるとの捜査結果を東京地検に送付。ただ、昨年12月に書類送検した高橋さんの上司以外は違法性の認識の裏付けが得られず、立件を見送った。高橋さんの過労自殺に端を発した厚労省による異例の大規模捜査は事実上、終結した。
支社の幹部3人の送検容疑は15年10月~昨年10月、労使協定で定めた上限を超え、社員計5人に違法な時間外労働をさせた疑い。
高橋さんは15年12月、うつ病を発症して会社の寮から飛び降り自殺。昨年9月に労災認定され、高橋さんの母・幸美さんが記者会見で公表した。
東京など4労働局は同10月に電通本社などグループの立ち入り調査に着手。11月には強制捜査に切り替え、本社と3支社を家宅捜索し、ほぼ全社員の6,000人余りを対象に勤務記録を調べるなどして違法残業の全容解明を進めていた。
電通では、1991年にも入社2年目の男性社員(当時24)が過労自殺し、最高裁判決などを経て遺族側と和解した。しかし、その後も違法残業は後を絶たず、本社や関西、中部各支社が是正勧告を受けていた。
電通の話 書類送検を重く受け止めている。信頼の回復に向け、労働環境改革を着実に推進する。

労働審判制度のこれから-労働審判員の役割と課題

11周年を迎えた労働審判制度のシンポジウムに参加しました。
 
開会の挨拶 鵜飼良昭弁護士
基調講演①「施行10年を迎えた労働審判制度の意義と課題」
 菅野和夫東大名誉教授
基調講演②「労働審判制度の運用状況と裁判所からの評価」 
 小川真治最高裁事務総局行政局第一課長
パネリストによる座談会「労働審判制度と労働審判員の役割」
 司会者 山川隆一中労委会長
 参加者 棗一郎弁護士、渡邊徹弁護士、他に労働審判員2名
閉会の挨拶 石嵜信憲弁護士
 
とても豪華なメンバーが揃ったシンポジウムでした。
一番盛り上がったのは、こういう審判官・審判員・代理人(弁護士)は困るという話題の場面でしょうか(笑)。
なお、労働審判でもテレビ会議システムを利用した手続を開始するそうです。 
 

中小企業白書

中小企業庁は、閣議決定された「平成28年度中小企業の動向」及び「平成29年度中小企業施策」(中小企業白書)を公表しています。
それによると、中小企業のほぼ半分が人材不足を感じており、専門性の高さなどから高度な業務を担う「中核人材」と比較的定型的な業務を担う「労働人材」に分類すると、前者については48.2%、後者については52.6%が「不足」となっています。
成長期にある企業で、中核人材の不足によって「新事業・新分野への展開が停滞している」としたのは58.4%、労働人材の不足によって「需要増加に対応できず機会損失が発生した」との回答は70.6%に達しているとのことです。