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特定社会保険労務士ブログ

モデル就業規則の改定

厚生労働省は、会社員が副業や兼業をしやすくするため、企業が就業規則をつくる際の参考として示している「モデル就業規則」の改定案を公表しています。
労働者の遵守事項における副業・兼業に関する規定(「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」)を削除のうえ、以下の規定を新設する。
(副業・兼業)
第○条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。
2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の届出を行うものとする。

社員の過労自殺、企業の量刑問う声

電通の違法残業事件が罰金50万円の判決で確定した件については、様々な意見が出てきています。朝日新聞から。
 
労基法は違法残業をさせた個人について、懲役6ヵ月以下または罰金30万円以下の刑罰を定めている。違法行為をした個人が属する企業に同額の罰金を科す「両罰規定」と呼ばれる条文もあり、今回の判決ではこの条文が適用された。
違法残業をさせられた社員は4人で、検察側が立件した罪の数は四つ。法人の電通に科せられる罰金は最高で30万円×4=120万円となるが、検察側の求刑は50万円だった。簡裁が略式命令で科せられる刑罰は100万円以下の罰金か科料に限ると刑事訴訟法で定められており、求刑もこの範囲に抑える必要があった。過去の違法残業事件では罰金50万円の判決が多く、検察側はこうした判例も考慮して求刑を決めたとみられる。簡裁は他の事件との均衡も勘案して求刑通りの判決とした。
企業に対する罰金額が低すぎるのではないか。企業犯罪を巡るこうした議論は過去にもあった。
大手証券会社による損失補填問題が社会を揺るがした1990年代。当時の証券取引法は両罰規定により、法人に科せられる罰金の最高額を個人と同じ300万円と定めていた。独占禁止法にも両罰規定があり、法人の罰金額は個人と同じ500万円が最高だった。「刑罰としての効果がないのでは」と問題視された。
法務省の法制審議会刑事法部会は91年、「両罰規定の在り方」について見解をまとめ、「法人に対する罰金額を個人に対する罰金額に連動させなければならない必然性はない」と結論づけた。刑罰には「痛み」が必要で、個人より大きな資力を持つ法人の罰金を資力に応じた額にすることには合理性があるとの考え方が前提にあった。
証取法(現在は金融商品取引法)は92年に改正され、法人に科せられる罰金の最高額は100倍の3億円に引き上げられた。独禁法も同年に改正され、法人の罰金は最高1億円になった。その後、罰金額はさらに引き上げられ、現在の最高額は金商法が7億円、独禁法は5億円になっている。
労基法は、犯罪行為をした個人に一義的に責任があるとして処罰する「行為者処罰主義」を採用していて、両罰規定の見直しが本格的に議論されたことはない。東洋大の鎌田耕一教授(労働法)は「両罰規定を見直し、法人の罰金額の引き上げについて議論する時期にきているのではないか」と話す。
現在の労基法には、社員を過労死させた企業や個人の責任を問う規定はない。川人博弁護士は「労災について独自の罪を法律で定めることも検討事項になり得る」と指摘する。ただ、「重い罪であるほど立証のハードルは高い。捜査にかかるコストも増えて、適用しにくくなるという逆説が生じ、制裁効果が高まらない可能性がある」と考える法律の専門家もいる。
行政の判断でできる制裁の強化も検討課題になる。企業名の公表や公共職業安定所による求人の不受理などだ。鎌田氏は「処罰の重さだけでなく、手続きの簡便さも考慮し、多様な手段を組み合わせて効果を上げるやり方を検討すべきだ」と話す。

ハラスメントと暴力に関する実態調査

連合は、職場やプライベートにおけるハラスメントと暴力に関する実態を把握するため、「ハラスメントと暴力に関する実態調査」を、インターネットリサーチにより実施し、その結果を公表しました。
それによると、職場でハラスメントを受けた・見聞きしたことがある人は5割半ば。職場でのハラスメントは「上司や先輩」から受けているケースが最も多く、また、そのハラスメントが原因で起こった生活上の変化については、「仕事のやる気がなくなった、ミス・トラブルが増えた」が約5割、「仕事をやめた・変えた」は約2割などとなっています。

「無期転換ルール」の適正運用に向けての談話

トヨタ自動車など大手自動車メーカーが期間従業員の無期雇用への転換を免れようとしている問題で、連合は労働契約法第18条「無期転換ルール」の適正運用に向けての談話(事務局長談話)を発表しています。
(以下、引用)
こうした動きは、働く人が安心して働き続けることができる社会を実現するという法律の趣旨並びに法改正を契機として、有期契約労働者の雇用の安定と処遇改善の取り組みを一層広げていこうとしている私たち連合の運動に照らせば、残念と言わざるを得ない。一方、かねてより連合の「なんでも労働相談ダイヤル」にも、無期転換権発生前の雇止めや就業規則変更などに関する相談が寄せられている。連合は今一度、各構成組織に、職場状況の把握や会社制度の内容確認を行うとともに、法律の趣旨にもとづき制度の適正運用がはかれるよう徹底を行う。加えて、政府に対しても、法律の趣旨にもとづき適正な運用が行われているか否かの実態把握と必要な対応を求めていく。

元アイドルが契約無効と未払い賃金請求

朝日新聞からです。
 
アイドルとして2年以上、実質的に無給で働かされ、事務所を辞めた後の活動も契約で制限されるのは不当だとして、女性アイドルグループ「虹色fanふぁーれ」の10~20代の元メンバー4人が14日、元の所属事務所を相手取り、契約の無効確認と未払い賃金計約410万円の支払い、芸名の継続使用を求める訴訟を東京地裁に起こした。原告側は「事務所の搾取で悲しむアイドル志望者を無くしたい」と訴えている。
訴状などによると、原告4人は2015年7月、芸能事務所「デートピア」(東京)と契約し、ほかの女性3人を含む7人のグループを結成。月給3万8千円などと定められ、毎月同額のレッスン代が差し引かれるとの説明を受けた。
同年10月にデビューし、月平均8回ほどコンサートを行ったが、CDや写真、動画配信の売り上げなどはメンバーに配分されなかったという。今年5~8月に原告となる4人が事務所に辞意を伝え、9月のコンサートで「卒業」した。事務所からは「契約時から7年は他の事務所で芸能活動はできない」「芸能絶対やるなよ。全力でつぶすぞ」などと言われたとし、現在は活動していないという。
提訴後に会見した元メンバーの一人は「契約した時は、『最初は給料ゼロでも、売れれば払われる』と思った。今思えばただ働きだった」と語り、「芸能活動を続けたい」と訴えた。

大成建設、作業員の労務管理徹底

時事通信からです。
 
2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設工事で、下請け会社の男性社員が自殺し労災認定された問題を受け、工事を受注した
大成建設が14日、作業員の労務管理の見直し状況を公表した。5月から下請け各社の現場責任者らが詰める事務所を午後8時に閉鎖するなど、時間外労働の
抑制を徹底したという。
男性社員は3月に自殺した。大成建設によると、事務所の午後8時閉鎖の徹底に加え、9月から下請け各社に作業員らの入退場記録の提供を開始。今月中には一室に医師を配置し、健康相談を受け付ける体制も整える。
現場を束ねる大成建設の伊藤清仁統括所長は「今回の事態を重く受け止め、作業員たちが働きやすい環境を提供するため努力したい」と述べた。
同社は工事発注元の日本スポーツ振興センターの定例会見に同席し、労務管理の見直しについて明らかにした。

大学病院医師の働き方に配慮を

朝日新聞からです。
 
過重労働が問題となっている医師の働き方について、全国医学部長病院長会議は13日、教育や研究を担う大学病院の医師の特性に配慮し、地域医療に影響を及ぼさないよう求める声明を発表した。声明によると、大学病院では診療に加え、人材を養成する教育と、高度先進医療を開発する研究の三つの活動が混在していると指摘。大学病院には一般病院と区別した配慮を求め、事務作業などの仕事を医師以外の他職種に割り振るための制度的、財政的支援を要望した。

親会社の責任、最高裁判断へ グループ会社でのセクハラ

朝日新聞からです。
 
グループ会社で起きた従業員間のセクハラ行為に、親会社が責任を負うべきかが争われた訴訟で、最高裁第一小法廷は、被害を訴えた女性と親会社の双方から意見を聞く弁論を12月18日に開くことを決めた。二審判決は親会社の責任を認めたが、弁論は二審の結論を変える際に開かれるため、判決が見直される可能性がある。
原告は岐阜県大垣市の電子部品メーカーのグループ会社で契約社員だった女性。勤務中などに別のグループ会社の男性から何度も交際を迫られ精神的苦痛を受けたとして、男性やグループ会社2社、親会社に計330万円の損害賠償を求め2014年に提訴した。
15年8月の一審・岐阜地裁大垣支部判決はセクハラを認めず請求を退けたが、16年7月の二審・名古屋高裁判決は、女性の証言などからセクハラを認定。男性やグループ会社2社に加え、「女性側が相談窓口に調査を求めたのに対応を怠った」として親会社の責任も認め、4者に計220万円の賠償を命じた。4者は上告したが、親会社以外は退けられており、セクハラがあったことは確定した。