ホーム>特定社会保険労務士ブログ

特定社会保険労務士ブログ

親会社の責任、最高裁判断へ グループ会社でのセクハラ

朝日新聞からです。
 
グループ会社で起きた従業員間のセクハラ行為に、親会社が責任を負うべきかが争われた訴訟で、最高裁第一小法廷は、被害を訴えた女性と親会社の双方から意見を聞く弁論を12月18日に開くことを決めた。二審判決は親会社の責任を認めたが、弁論は二審の結論を変える際に開かれるため、判決が見直される可能性がある。
原告は岐阜県大垣市の電子部品メーカーのグループ会社で契約社員だった女性。勤務中などに別のグループ会社の男性から何度も交際を迫られ精神的苦痛を受けたとして、男性やグループ会社2社、親会社に計330万円の損害賠償を求め2014年に提訴した。
15年8月の一審・岐阜地裁大垣支部判決はセクハラを認めず請求を退けたが、16年7月の二審・名古屋高裁判決は、女性の証言などからセクハラを認定。男性やグループ会社2社に加え、「女性側が相談窓口に調査を求めたのに対応を怠った」として親会社の責任も認め、4者に計220万円の賠償を命じた。4者は上告したが、親会社以外は退けられており、セクハラがあったことは確定した。

労働条件(RJ)パトロール!

厚生労働省は、学生や就労経験の浅い若者等が労働条件に関する法律の知識についてクイズを通して学習することができるスマートフォンアプリ「労働条件(RJ)パトロール!」の提供を開始しました。主なコンテンツは、架空の会社をパトロールして労働環境の問題点を見つけ出すクイズ、労働関係法令に関する情報の閲覧、労働条件に関する相談窓口の紹介など。

電通、業務せず「働き方議論の日」

朝日新聞からです。
 
社員の違法残業を防ぐ措置を怠った労働基準法違反の罪で罰金50万円の判決が確定した広告大手・電通が、今月17日を全社員約7千人が参加して「働き方の点検・議論をする日」と定め、全社一斉に通常業務を停止することがわかった。当日は東京・汐留の本社を訪問しないよう、すでに取引先に連絡している。
この日は平日だが、緊急の業務以外は原則としてとりやめる。「DENTSU→NEW DAY」と名付け、働き方などに関する外部講師の講演や社内業務の見直しの状況報告などを本社内で開催し、全社員が参加する。東京以外の拠点に勤務する社員はインターネットなどを通じて参加する。来年以降も、毎年11月に取り組みを続ける予定という。
電通は新入社員だった高橋まつりさん(当時24)の過労自殺などを受け、7月に労働環境の改善に向けた基本計画を策定した。社員一人一人が働き方を見つめ直すことに専念する日を設けることにしたという。

常勤医8%、休日ゼロ

朝日新聞からです。
 
常勤医師の約8%は1ヵ月の休日ゼロ――。全国医師ユニオンなどが9日、勤務医に実施したアンケート結果を公表した。当直をする勤務医の7%が過労死ラインとされる月80時間の時間外労働を超えていたなど過重労働の実態が浮き彫りになった。
ユニオンや日本医療労働組合連合会(医労連)が学会や自治体を通じて今年7~9月に得た約1800人の回答のうち、約1600人分を分析した。直近1ヵ月の休みを聞くと、常勤医の8%はゼロと答えた。
当直をする常勤医の時間外労働は、月平均で約64時間だった。当直後に休みなく通常の勤務を始める医師は78%。こうした勤務で集中力や判断力が低下すると回答したのは79%で、27%は実際にパソコン入力などのミスが増えたとした。
長時間労働の上限を設けるなどの労働時間規制について聞くと、約半数が賛成とした。こうした改革によって労働環境が改善すると思うかを聞くと、57%が「ほとんど改善しない」と回答。理由としては「医師不足で診療体制を維持できない」「現場で法律が守られない」「医師を労働者と考えない風潮が強い」などが多かった。
全国医師ユニオンの植山直人代表は「非常に深刻な状況。何よりも完全な休日が必要で、休日ゼロは本人の健康と医療安全上、大きな問題だ」と話している。
ほかに診療科の偏在についても聞くと、93%が偏在と労働環境に関係があると答えた。自身の診療科を決める際、労働環境が関係したかの問いに、関係ないと答えたのは20代では34%、30代は60%。40~60代は7割を超し、年齢が上がるほど無関係とする割合が高かった。
外科、救急科、産婦人科などは特に労働環境が厳しいとされる。植山さんは「労働環境の改善と併せて、早急に診療科別の偏在対策が必要だ」と話す。最終報告は来年1月にまとめる予定という。
 

空白期間の変更理由を調査

朝日新聞からです。
 
トヨタ自動車やホンダなど大手自動車メーカーが期間従業員の無期雇用への転換を免れている問題で、厚生労働省が実態調査に乗り出した。加藤勝信・厚労相が7日、閣議後の記者会見で明らかにした。自動車大手8社の本社がある6都府県の労働局に6日付で指示した。
2013年施行の改正労働契約法は、期間従業員ら非正社員が同じ会社で通算5年超働いた場合、無期雇用に転換できる「5年ルール」を定めた。ただ、契約終了から再雇用まで6ヵ月以上の空白期間があると、以前の契約期間はリセットされ、通算されない。
トヨタ、ホンダ、日産自動車、ダイハツ工業は改正法施行後、それまで1~3ヵ月だった空白期間を6ヵ月に変更した。厚労省は、各社が5年ルールを回避する目的で空白期間を変更したのか、などを調べる。
加藤厚労相は「ルールの趣旨を踏まえて適切に対応する。必要があれば法を見直す」と述べた。

無期転換前に雇い止め

朝日新聞からです。
 
厚生労働省によると、18年4月から、400万人強が無期雇用を申し込む権利を手にしていく計算だ。
大丸松坂屋百貨店や西友が新たに無期雇用への転換制度をつくるなど、非製造業を中心に準備が進む。ただ、法の趣旨に沿って無期雇用への転換を進める企業ばかりではない。無期雇用の権利が発生する前に、雇い止めをする企業も出始めている。
日立製作所と米ジョンソンコントロールズのエアコン合弁工場(静岡市)で10年以上働いてきたパートタイマーの女性は昨年秋、職場の同僚と一緒に休憩室に呼び出され、通告された。「今後、パートは雇わないことにしました」。そうして派遣社員になるよう促された。
5年ルールは直接契約の従業員が対象なので、派遣会社を通じて雇えば、この合弁会社は無期雇用に転換しなくてすむ。女性の夫は病気で思うように働けないため、収入は欠かせない。やむをえず派遣社員になったが、200万円強しかなかった年収が1割ほど減った。
女性は涙を浮かべてこぼした。「労働者に有利になるはずの法改正で、待遇が悪くなるとは……」
大手自動車部品メーカー、ニッパツの豊田工場(愛知県)。07年から働いてきた日系ブラジル人男性(36)は今年3月末、雇い止めされた。職場の期間従業員約15人も同じように「クビ」になった。
実は13年8月から、この男性の雇用契約書には、ある一文が加えられていた。「17年3月31日をもって契約満了とし、その後の契約更新は行わない」。無期雇用を避けるために、同社が入れた文章だった。
「仕事を続けたい」と食い下がったが、会社側は契約書を理由に譲らなかった。「まさに会社に使い捨てにされた気分です」
同様の雇い止めはほかの企業でもある。旬報法律事務所の梅田和尊弁護士は「無期雇用を避けるための解雇は、裁判で無効になる可能性もある」と指摘する。
いかに裁判で負けないよう無期雇用を避けるか――。「2018年問題」を控え、企業は対策を練る。
6月に東京で開かれたセミナーで、講師の社会保険労務士は、企業の労務担当者らにこうアドバイスした。「雇い止めをするなら、できるだけ早くやることが重要です」。通算期間が5年を超える直前に雇い止めをすれば、「5年ルール逃れ」と労働者に受け取られて、訴えられる可能性があるからだ。
セミナーで配られた「対応術の決定版」という資料には、「無期転換すると経営上厳しい」といった「NG発言」が列挙されていた。この社労士は明かす。「寄せられる相談の多くは『どうやって無期雇用を回避するか』です」

車大手、期間従業員の無期雇用を回避

人手不足が無期転換ルールの導入への追い風となるかと期待されていますが、理解に乏しい会社もまだまだ多数存在するようです。朝日新聞から。
 
トヨタ自動車やホンダなど大手自動車メーカーが、期間従業員が期限を区切らない契約に切り替わるのを避けるよう、雇用ルールを変更したことが分かった。改正労働契約法で定められた無期への転換が本格化する来年4月を前に、すべての自動車大手が期間従業員の無期転換を免れることになる。雇用改善を促す法改正が「骨抜き」になりかねない状況だ。
2013年に施行された改正労働契約法で、期間従業員ら非正社員が同じ会社で通算5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば無期に転換できる「5年ルール」が導入された。申し込みがあれば会社は拒めない。08年のリーマン・ショック後、大量の雇い止めが社会問題化したことから、長く働く労働者を無期雇用にするよう会社に促し、契約期間が終われば雇い止めされる可能性がある不安定な非正社員を減らす目的だった。施行から5年後の18年4月から無期に切り替わる非正社員が出てくる。
改正法には、企業側の要望を受け「抜け道」も用意された。契約終了後から再雇用までの「空白期間」が6ヵ月以上あると、それ以前の契約期間はリセットされ、通算されない。これを自動車各社が利用している。
トヨタは15年、期間従業員の空白期間を、それまでの1ヵ月から6ヵ月に変えた。ホンダ、日産自動車、ダイハツ工業も13年に空白期間を3ヵ月から6ヵ月に変更した。
自動車業界の期間従業員は、半年程度の契約を繰り返して働き続けることが多い。日産の期間従業員は連続で4年11ヵ月まで、トヨタ、ダイハツ、ホンダは連続2年11ヵ月か3年まで働ける。例えば、期間従業員が2年11ヵ月働いて、いったん退社、6ヵ月未満で再契約し、2年1ヵ月を超えて働けば、無期雇用に切り替わる権利を得られる。だが、空白期間を6ヵ月にすれば、どれだけ通算で長くなっても無期転換を求められない。
空白期間を6ヵ月に変更した理由について、日産、ダイハツ、ホンダの広報は、労働契約法の改正を挙げた。トヨタ広報も「法の順守はもちろん、時々の状況に応じた制度づくりを行っている」と答えた。
三菱自動車、マツダ、スバルの空白期間は以前から6ヵ月だった。スズキは再雇用をしていなかったが、13年に認める代わりに6ヵ月の空白期間を導入した。トヨタなど4社の空白期間変更により、自動車大手8社すべてで、期間従業員は無期転換の権利を得られないことになる。
法改正の議論では、経団連が「企業が再雇用をしなくなって労働者の雇用機会が失われる」などと主張、空白期間をとりいれることになった。労働組合は5年ルールの形骸化を防ぐため、空白期間を設けることに反対していた。労組関係者は「法案をまとめるために妥協の産物としてつくられた抜け道が、利用されてしまった」という。
無期雇用に転換したとしても、ボーナスや定期昇給がある通常の正社員になれるわけではない。ただ、無期雇用で職を失う心配がなくなれば、住宅ローンを借りやすくなったり、有給休暇を取りやすくなったりする。サービス残業などの違法行為にも、泣き寝入りしなくてすむ。
厚生労働省によると、期間を定めた契約で働く人は1500万人にのぼり、うち3割が同じ企業で5年超続けて働く。400万人以上が無期雇用を申し込む権利を手にする計算だ。非製造業を中心に無期雇用の制度づくりを進める企業もある一方、無期雇用の権利が発生する前に雇い止めする企業も出ている。
自動車各社は無期転換とは別に、正社員登用を進めていることを強調する。ただ、登用者数が期間従業員全体に占める割合は、1割程度にとどまる社が多い。
労働問題に詳しい嶋崎量弁護士の話 改正労働契約法の趣旨に反する雇用が、日本を代表する自動車産業で広く行われていることは驚きだ。他業界への波及が懸念される。不安定な雇用で働かせ続けたい経営側も問題だが、万一これを容認したのであれば、労働組合も社会的責任が問われかねない重大な問題だ。非正規社員の間には、「正社員の雇用安定しか考えていない」という労使双方への批判がもともと強い。労使で早急に議論をして改めてほしい。
■自動車大手8社が設けた空白期間
トヨタ自動車  1ヵ月→6ヵ月(2015年)
ホンダ     3ヵ月→6ヵ月(2013年)
日産自動車   3ヵ月→6ヵ月(2013年)
ダイハツ工業  3ヵ月→6ヵ月(2013年)
スズキ          6ヵ月(2013年)
スバル     1日 →6ヵ月(2008年)
マツダ          6ヵ月
三菱自動車        6ヵ月
※カッコ内は変更時期。スズキは13年の制度変更まで再雇用をしていなかった。
2017117194545.jpg

問題なしの見解、NHK会長示す

朝日新聞からです。
 
NHKの記者だった佐戸未和さん(当時31)が4年前に過労死していた問題で、当時監査委員として経営陣から報告を受けたのに経営委員会には報告しなかった上田良一会長が2日、記者会見で「監査委員には独自の判断が許されている」と述べ、自身の判断に問題は無かったとの考えを示した。
佐戸さんの両親は、NHKが今年10月まで過労死を公表しなかったことを問題視している。上田氏の判断が公表の遅れにつながった可能性があるが、上田氏は「監査委員の役割は役員の不正行為を報告すること。当時は執行部が適切に対応していると判断した」と釈明した。
この問題ではNHKの石原進経営委員長が「委員会に報告してほしかった」と苦言を呈したほか、野田聖子総務相も判断に疑問を投げかけている。上田氏は「大臣と石原氏の指摘は真摯に受け止めるが、私が先頭に立って再発防止に取り組みたい」とした。