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特定社会保険労務士ブログ

電通違法残業事件初公判、罰金50万円求刑

時事通信からです。
 
大手広告代理店電通(東京)の違法残業事件で、労働基準法違反罪に問われた法人としての同社の初公判が22日、東京簡裁で開かれた。山本敏博社長は起訴内容を認めた上で、「心からおわびします」と謝罪した。検察側は電通に罰金50万円を求刑。公判は即日結審し、判決期日は10月6日に指定された。
新入社員の高橋まつりさん(当時24)の過労自殺が労災と認定されてから1年。同法違反での正式裁判は異例で、労務管理をめぐり大企業の刑事責任が法廷で裁かれるのは初めて。
冒頭陳述で検察側は「顧客最優先で深夜残業と休日出勤をいとわず全社的に長時間労働を繰り返していた」と述べ、電通の企業体質を批判した。
2014年に関西支社が労働基準監督署から是正勧告を受けた後、業務量の見直しを行わないまま残業時間に関する労使協定(三六協定)を改定したと指摘。社員は残業代が支払われないサービス残業を続けていたと述べた。
被告人質問で山本社長は「責任の重さを痛感している。ご迷惑を掛けた方に心からおわび申し上げます」と謝罪。高橋さんの自殺についても責任を認めた上で、「二度と繰り返さないことを社長としての最大の責務とする」と再発防止を誓った。
検察側は論告で「会社の利益を優先し、社員の健康を顧みない姿勢が事件を引き起こした」「問題改善と逆行する小手先だけの対応に終始した」と非難した。
起訴状によると、電通本社の部長3人は15年10~12月、高橋さんら社員4人に1ヵ月の残業時間の上限を最大で約19時間超えて働かせたとされる。同社の労働組合は社員の過半数で組織されておらず、残業時間に関する労使協定(三六協定)は無効だったが、部長3人は有効と誤信していたという。
東京地検は今年7月、同社を略式起訴したが東京簡裁は書面審理だけで量刑を決める略式命令を「不相当」と判断し、正式裁判を開くことを決めた。部長3人は起訴猶予処分となっており、裁判は開かれない。

長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言

経団連は「長時間労働につながる商慣行の是正に向けた共同宣言」を公表しています。
本宣言は、「働き方改革 CHALLENGE 2017」の一環として、長時間労働を前提とした商慣行の是正に向けた経済界の強い意志を示すとともに、各団体の加盟企業における取組みの推進を目的として取りまとめたもの。
1. 関係法令・ルーの遵守に加え、取引先が労働基準関連法令に違反しないよう、配慮する。 
2. 発注内容が曖昧な契約を結ばないよう、契約条件(発注業務・納期・価格等)の明示を徹底する。
3. 契約時の適正な納期の設定に加え、仕様変更・追加発注を行った場合の納期の見直しなどに適切に対応する。
4. 取引先の休日労働や深夜労働につながる納品など、不要不急の時間・曜日指定による発注は控える。
5. 取引先の営業時間外の打合せや電話は極力控える。
6. 短納期・追加発注・高品質など、サービスの価値に見合う適正な価格で契約・取引する。

長野県「勤務間インターバル制」試行

長野県では、働き方改革による総労働時間の短縮や職員のワークライフバランスの推進に取り組んでおり、その一環として、職員が十分な生活時間や睡眠時間を確保し、健康を維持しながら生産性の高い働き方を可能とするため、仕事を終えてから次に働き始めるまでに11時間の休息時間(インターバル)を確保する「勤務間インターバル制」を試行するそうです。
実施期間は10月2日(月)から12月28日(木)までの3ヵ月間、対象は県庁、県教育委員会、企業局等の職員約1,800人。
厚労省の2015年度の調査では、勤務間インターバル制を導入している企業は2.2%だそうです。長野県では、試行の状況等を踏まえ、課題を洗い出し、本格導入を目指すとのことで、先進的な事例となりそうです。

岐阜の病院職員自殺、労災認定

朝日新聞からです。
 
岐阜県瑞浪(みずなみ)市の病院職員の男性(当時26)が3年余り前に自殺したことについて、多治見労働基準監督署(同県多治見市)が労働災害と認定したことが、遺族らへの取材でわかった。今月4日付で通知された。男性はライフル競技の選手で、国民体育大会(国体)の選手強化に向け県教委の紹介で就職したが、遺族は、業務に十分な支援がなく長時間残業でうつ病を発症したと訴えていた。
亡くなったのは長崎市出身の鈴田潤さん。遺族側代理人の松丸正弁護士(大阪弁護士会)によると、鈴田さんは2010年4月、岐阜県内で病院などを運営するJAグループの県厚生農業協同組合連合会(厚生連)に就職。12年秋の岐阜国体を控え、県教委が就職を仲立ちした。岐阜市の厚生連本所で会計や資料作成などを担当しながら、試合や練習に取り組み、国体では2種目に出場。優勝と7位入賞した。
翌13年4月、鈴田さんは県内の病院に異動。駐車券処理やOA機器修理などの日常業務のほか、月に3回ほど夜間の当直勤務にも入り、急患や来院者への対応もするようになった。
同年12月26日、鈴田さんは「体がいくつあっても足りない」などと書いた文章をパソコンに残して失踪。翌年1月8日、車の中で死亡しているのが見つかった。
遺族は業務用パソコンや当直勤務の記録をもとに、死亡前3ヵ月の残業が月107~148時間だったと主張して労災認定を請求。日によっては当直明けでそのまま翌日深夜まで働き、連続39時間の拘束に及ぶ勤務もあったとした。

ヤマト運輸を書類送検

時事通信からです。
 
宅配便大手のヤマト運輸が博多北支店(福岡市)の従業員に割増賃金を支払わず、違法な長時間労働をさせていたとして、福岡労働局は20日、労働基準法違反の疑いで同社と労務管理を担当していた当時の支店幹部2人を書類送検した。
同労働局によると、同社などは昨年6月16日~7月15日の間、博多北支店のトラック運転手と配達員の2人に時間外労働に伴う割増賃金の一部を支払わなかったほか、同じ運転手に月100時間を超える時間外労働をさせた疑いがある。
同社は当時、労働基準法に基づく労使協定で、時間外労働の上限を月95時間と定めていた。
ヤマト運輸は「非常に重く受け止めている。違法状態は既に解消しているが、再発防止はもちろん、労働環境のさらなる改善に向け、労使一体となって取り組んでいく」とコメントした。

パートタイム労働者総合実態調査

厚生労働省は平成28年「パートタイム労働者総合実態調査」の結果を公表しています。
それによると、平成27年4月1日の改正パートタイム労働法施行を機に「実施した措置がある」事業所は39.4%。
実施した措置では「パート相談窓口等を整備し、雇入れ時に労働条件通知書等で明示した」が44.1%と最も高く、次いで「パートの賃金等処遇を見直した」が30.7%となっています。

業績不良で解雇、無効判決

またまた日本IBMが登場。日本のワーク・ルールが相変わらず学習できないようです。朝日新聞から。
 
日本IBM(東京都)が仕事の成果が出ていないのを理由に解雇したのは違法だとして、元社員が解雇無効や賃金の支払いを求めた訴訟の判決が14日、東京地裁であった。裁判長は「解雇権の乱用に当たる」と述べ、解雇を無効と判断し、解雇後の給与の支払いを同社に命じた。
原告弁護団によると、同社の解雇を巡る5件の訴訟のうち地裁では4件目の勝訴。1件は和解が成立している。
判決によると、元社員は1996年に日本IBMの子会社に入社し、2001年に日本IBMに転籍。コンピューターソフトウェアの技術サポートを担当したが、15年4月に、「業績不良」を理由に解雇された。
判決は、元社員が会社から指摘された業務上の問題について、一定の改善が見られたことなどを重視。「解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当とはいえない」とした。
判決後、都内で記者会見した元社員は「ほっとした。こんな解雇は認められないと裁判所が断じてくれてよかった」と話した。一方、日本IBMは「個別の事案についてはコメントを控えます」との談話を出した。
 

非正規の労働条件格差「不当」

労働契約法20条の効果が少しずつ現れてきました。時事通信から。
仕事内容は同じなのに正社員と労働条件が異なるのは、不合理な格差を禁じた労働契約法に違反するとして、日本郵便(東京都千代田区)の契約社員3人が同社に約1,500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、東京地裁であった。春名茂裁判長は、住居手当など一部の格差を不当と認め、同社に約92万円を支払うよう命じた。
労働契約法違反を認定したのは、年末年始勤務手当や、転居を伴う異動のない正社員に支給される住居手当。春名裁判長は「契約社員に全く支払われないのは不合理だ」と述べ、年末年始手当は正社員の8割、住居手当は6割を損害額と認めた。
夏期・冬期休暇と病気を理由とした有給休暇についても「契約社員にだけ付与しない合理的な理由は見当たらない」と述べ、不当と判断した。
一方で、夏期・年末の賞与などは「人事上の施策として一定の合理性がある」として請求を退けた。同一の労働条件適用を求めた地位確認請求も認めなかった。
原告3人は、郵便配達などに従事する時給制の契約社員。日本郵便の非正規労働者は約19万人に上り、判決は影響を与えそうだ。
判決後、記者会見した弁護団は「非正規労働者の未来に希望をともす画期的な判決だ」と歓迎した。原告の浅川喜義さん(46)は「年末年始の繁忙期に、全く同じことをしているのに1円の手当も出さないのは許せなかった」と話した。
日本郵便の話 判決内容を確認し、今後の対応を決めたい。