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特定社会保険労務士ブログ

平成29年版過労死等防止対策白書

政府は「平成29年版過労死等防止対策白書」を閣議決定しました。過労死等防止対策推進法に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書で、過労死等の現状や過労死等防止対策の取組状況に加え、過労死等の実態解明のための調査研究結果について取りまとめています。
「白書」のポイントは以下のとおりです。
1.「労働時間を正確に把握すること」が「残業時間の減少」に繋がるとする分析や、過労死等が多く発生していると指摘のある自動車運転従事者や外食産業を重点業種とする分析など、企業における過労死等防止対策の推進に参考となる調査研究結果を報告。 
2.「『過労死等ゼロ』緊急対策」(平成28年12月26日「長時間労働削減推進本部」決定)や「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日「働き方改革実現会議」決定)など、昨年度の取組を中心とした施策の状況について詳細に記載。 
3.過労死等防止対策に取り組む企業、民間団体、国、地方公共団体の活動をコラムとして紹介。 
 

NHK記者が過労死

時事通信からです。
 
NHKは4日、2013年7月に東京都内の自宅で死亡した首都圏放送センター所属の記者、佐戸未和さん(当時31)が14年5月に過労死認定されていたと発表した。
渋谷労働基準監督署が認定した死亡前1ヵ月間の時間外労働時間は過労死基準を大幅に上回る約159時間で、休日は2日だけだった。NHKは記者に事業場外みなし労働時間制を適用していたという。同制度は勤務状況の把握がおろそかになり、長時間労働の温床になると指摘されている。
NHKによると、佐戸さんは当時、東京都庁担当として都議選や参院選などを取材。選挙終了後の13年7月25日、連絡が取れないことを不審に思った知人が自宅を訪ね、倒れている佐戸さんを発見したという。死因はうっ血性心不全だった。
当初は公表を控えていたが、「働き方改革の徹底を図るため、過労死の事実を全職員に伝え、外部に公表することが必要と判断した」という。
NHKは佐戸さんの過労死認定を受け、報道現場から問題点を抽出するアンケート調査などを実施。今年4月には記者を対象に裁量労働制を導入するなどの改革を進めているという。
佐戸さんの両親はNHKを通じ、「今でも娘の過労死を現実として受け入れることができません。志半ばで駆け抜けていった未和の無念さ、悔しさ、遺族の悲しみを決して無駄にすることなく、再発防止に全力を尽くしてもらいたい」とコメントを出した。
 

臨時・非常勤教職員等全国協議会

朝日新聞に、臨時・非常勤教職員等全国協議会の全国交流集会の記事が掲載されていたので、一部を転載しておきます。
 
日本教職員組合(日教組)は8月26、27の両日、全国の非正規の教職員が集まる交流集会を東京都内で開いた。それぞれの現場で抱える問題の共通点や違いを知ることで、処遇改善の取り組みを進めるのが狙いだ。
通算で21回目。昨年からは傘下の77単組すべてが参加する協議会が企画している。今年も組合関係者や非正規で働く教職員約120人が集まった。うち3~4割は初めての参加だったという。
全体会に続き、11の分散会に分かれて課題を話し合った。参加者に共通するのは、賃金や年休などの労働条件に関する不満だ。「賃金に上限がある」「同一労働同一賃金になっていない」「年休の繰り越しができない」と言った声が相次いだ。
一方、都道府県によって違いも見えてきた。
たとえば、採用期間が途切れる「空白期間」。臨時的採用という原則を守るため、年度末などに3日程度の空白期間をおく自治体が多い。
「空白期間に離任式がある」「3月28日に次年度の学校が決まるので、空白の3日間に片付けをする」といった不満を多くの参加者が口にした。一方で、「空白期間はない」という地域もあった。
非正規で働く教員には正規教員になることを希望する人も多いが、正規教員の採用試験にも地域によって違いがあった。採用試験を受けられる年齢制限がなかったり、制限があっても年齢が違ったりしていた。採用にあたって非正規教員の経験を考慮するかどうかも話題になった。
日教組は1990年代後半から非正規教員の問題に取り組んできた。「臨時採用教職員部(臨採部)」を設け、処遇改善に取り組む単組が増えており、教育委員会との交渉で労働条件が改善するケースもある。日教組は来年以降も全国規模での交流集会を開き、地方ブロックごとの取り組みも強化していく方針だ。

千葉県労働委員会無料労働相談会

千葉県労働委員会が、労働委員会委員による「無料労働相談会」を開催するそうです。
第1回 平成27年10月7日(土) 午後1時~5時 船橋フェイスビル5階
第2回 平成27年10月12日(木)午後4時半~7時半 県労働委員会(県庁南庁舎7階)
第3回 平成27年10月26日(木)午後4時半~7時半 県労働委員会(県庁南庁舎7階)
第4回 平成29年11月13日(月)午後4時半~7時半 県労働委員会(県庁南庁舎7階)
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新国立建設37社に是正勧告

五輪など開催する意味があるのだろうかと疑念すら覚えてしまいます。時事通信から。
 
東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設工事をめぐり、東京労働局は29日、工事現場に出入りする全762社の労働時間を調べた結果、37社で違法な残業が確認され、労働基準法違反で是正勧告したと発表した。
新国立建設工事では、一次下請けの男性社員(当時23)が3月に自殺。過労でうつ病を発症したと遺族が労災申請したのを受け、東京労働局が7月から調査していた。
同局によると、37社のうち、18社で月80時間の「過労死ライン」を超える違法な長時間残業が行われ、月150時間超も3社で確認された。8社は45時間以下だったが、残業時間に関する労使協定について、労働基準監督署への届け出を怠っていたという。
この37社を含む計128社は長時間労働や労務管理上の問題点が指摘され、自殺した男性の会社も監督指導を受けた。東京労働局は「国民的行事の成功のためにも、現場の安全・健康に配慮した工事が行われるよう引き続き指導を行う」としている。
 

自衛隊員自殺で国が7,400万円支払いへ

時事通信からです。
 
2006年に航空自衛隊奈良基地(奈良市)に勤務していた男性隊員(当時49)が自殺したのは長時間勤務が原因だとして、滋賀県内に住む遺族が国に損害賠償を求めた訴訟があり、国が7,400万円を支払う内容の和解が大津地裁で成立したことが29日、分かった。和解は12日付。
訴状によると、男性は06年4月から奈良基地内にある幹部候補生学校総務課に勤務。記念行事の準備や部下の監督指導などを担当していたが、同年9月に基地内の庁舎から飛び降り自殺した。直前1ヵ月間の時間外労働は約100時間だった。
国は14年11月に公務災害と認定。遺族は15年、「業務量の軽減や人員の補充を行わず、過重な労働に従事させた安全配慮義務違反がある」として、約7,900万円の損害賠償を求め提訴した。
空自奈良基地は「コメントは控えたい」(広報室)としている。

新入社員自殺「いじめ原因」三菱電機に賠償請求

朝日新聞からです。
 
三菱電機の新入社員だった男性(当時25)が自殺したのは上司や先輩社員によるいじめや嫌がらせが原因だとして、男性の両親が27日、同社に1億1768万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。両親と代理人弁護士が記者会見して明らかにした。近く労災の申請もするという。
訴状などによると、男性は昨年4月に入社。兵庫県尼崎市の通信機製作所内のソフトウェア製造技術課に配属されソフト開発を担当していた。同年11月6日に「私は自殺をします。私は三菱につぶされました」などとする遺書を書き、同月17日に兵庫県三田市の社員寮で首をつって自殺した。
同年10月の社内研修で、解き方が分からない課題について男性からアドバイスを求められた先輩社員が「質問は受け入れない」と拒否。それなのに研修後に職場で、研修内容を十分に理解していないとして男性を他の社員の前で非難したという。さらに、別の上司も男性を助けず非難したりあざ笑ったりしたと主張。こうした無責任な管理体制を放置した会社は、男性に対する安全配慮義務に違反したと訴えている。
三菱電機広報部は「訴状を確認のうえ、真摯に対応してまいります」とのコメントを出した。

「36協定」未届け企業の指導の民間委託

「36協定」未届け企業に対する指導の民間委託について、朝日新聞に懸念の声が掲載されていたので転載しておきます。
 
元労働基準監督官で社労士の原論さんは「監督業務を手厚くするとみせかけた規制緩和であり、効果はないと思う。むしろ監督官の業務にとってマイナスだ」と指摘する。
社労士は監督官のように企業が隠そうとする事実を見抜くのが本業ではない。自主点検表に企業がいい加減な回答をしても、気づかずに「問題なし」と判断してしまいかねず、違法状態を見逃すことになりかねない――。監督官と社労士の業務をともに熟知する原さんはこうした懸念を示す。
労働問題に詳しい嶋崎量弁護士は「社労士は労基署による調査の対策を企業に助言する仕事もしている。そこに労基署の仕事を委託して、監視強化の実効性が保てるのかは疑問だ」と話す。
 
専門性と中立性の2点について問題有りと見られているようです。