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特定社会保険労務士ブログ

自己責任

――これから解雇は増えるでしょうか。
「解雇はどんどん増やしたほうがいいと思うんです」
――えっ。
「解雇を絶対的な悪だと否定しないほうがいい。解雇できないと、新たな雇用もできないですから。いったん雇用したが最後、会社にまったく利益をもたらさなくても定年までいるというのは、これは最悪「ですからね」
――おっしゃっている解雇の基準は、「仕事ができない」ということですね。
「会社を繁栄させるには、仕事ができる百人力の人にいていただき、その逆のマイナス百人力の人には去っていただく。これは常にしていかないといけない。そのためには人の評価というものが非常に重要なのです。それを国が制度かなんかで邪魔してもらったら困る。日本が戦後ここまで豊かになったのは、企業ががんばってきたからです。その企業を殺すようなことをしてはいけない。働く人にとっても、仕事を変わることでまったく別の才能が開く、ということもあるはずです」
――「解雇ルールの明示」は、ずっと思っておられたことですか。
「そうです。だいたい、雇用する権利はあるけれど、解雇する権利はないなんて、おかしいことだと思いますし、解雇によって新たな雇用が広がる可能性が十分にあります」
――いえ、会社に解雇権がないということは、労働組合を含めて誰も言っていないわけで、言っているのは「不当解雇があってはダメだ」ということであり……
「不当解雇って、なんでしょう?」
――邪な心で解雇することです。
「たとえば、どのようなことですか?」
――内部告発への報復で解雇をする、とか。
「きちんとした会社は、そのような法律違反はしません」
――いや、実際にしています。
「では、それはまともな会社ではないわけです」
――労働組合を作ったら見せしめに解雇する、とか。
「いまどき、労働組合を作るという、そのような話はないと思いますが……」
――基本的にはもう労働組合は必要ではない、これからは会社対個人の時代だというご発言をしておられますが、会社と個人は対等でありえますか。
「どうしてでしょう? 辞める権利はあるし、入社しない権利もある。お願いしますといって、来ていただいたわけじゃない。いやだと思ったら、いつでも辞められるでしょう。日本はまだ豊かな国です。いくらでも勉強する機会がある。そして能力をつければ、いくらでも働く場所があります」
(途中省略)
――最後に、労働の安定とは、やはり雇用の期間が安定していることだと思うのですが。いつ切られるかわからないという状態では、安心して働けないのでは。
「私はそもそも安定したものはないと思っています。あした安全だという保証はない。極端な話ですが、地震が起こるか、車がぶつかってくるか、わからないわけです。安定を望むなら、それを企業に求めるのではなく、やはり自分の努力です。それしかありません。私も下手をすると明日でもつぶれるかもしれないと思って企業経営しています。個人も自己責任でがんばる。みんな自己責任で相競いましょう。そして、そこから一人立ちできない人は、豊かな社会が助けてあげましょう、と。過激なことを申しあげるかもしれませんが、私にとっては普通の話です」
――そういうお気持ちを持たれたのは、いつからですか。
「子どものときからです。私は昭和10年生まれ。10歳のときに終戦を迎え、天皇陛下バンザイが、一日で、マッカーサー万歳になったんです。国なんて信用できない、自分の足で立たなければと、そのときに思いました。私の原点はそれです。国はつぶれる、会社もつぶれる。個人がしっかりしなければならない。みんなが一人ずつ自分の足で立って、自己責任で、自由闊達にやろう。そして、もっと世界へ貢献する国民にならないと。それが、日本社会の中でクリンチ(取っ組み合い)している」

「ルポ 解雇 ―この国でいま起きていること―」のクライマックス、総合規制改革会議議長の宮内義彦氏へのインタビュー場面です。
インタビューの前半に「鉛筆型の人事管理」(日経連が1995年に発表した「新時代の日本的経営」の原形のようなもの)についての話があって、そこも大変興味深いのですが、字数の都合でカットしました。
労働の現場の状況がわかってないという欠点がありますが、大変重みのある意見であることは確かで、これを乗り越えるには、労使の関係、そして社会がどうあるべきかについてのヴィジョンを対案として示す必要があると思います。 

ルポ 解雇

島本慈子さんの「ルポ 解雇 ―この国でいま起きていること―」を読了しました。
この本は2003年10月に発行されたものなので、今となってはちょっと古いかなとも思いましたが、2003年6月の労基法改正で解雇ルール(解雇権濫用法理)が法律上明文化された際、労働政策審議会・労働条件分科会の審議を経て発表された法案の段階では、「使用者は、この法律又は他の法律の規定によりその使用する労働者の解雇に関する権利が制限されている場合を除き、労働者を解雇することができる。ただし、その解雇が、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」というものであったのが、猛反発を受けた結果「解雇することができる」という文言が削除されたという経緯を確認でき、とても有意義でした。
また、この本のクライマックスは、規制緩和推進の本丸とも言うべき総合規制改革会議議長の宮内義彦氏へのインタビューの場面なのですが、それについては、かなり長くなりそうなので次の記事で改めて述べることにします。

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日本とOECD加盟国との雇用保護指標比較

経済協力開発機構(OECD)が、加盟各国の新しい雇用保護指標(Employment Protection Indicators)を公表しました。
これは「エンプロイメントアウトルック2013」に示されたもので、2013年1月時点の数値が算出されています。
それによると、一般労働者雇用保護指標については、34か国中低い方から10番目。
また、有期労働者の雇用保護は、低い方から9番目だそうです。
日本は解雇規制が過度に厳しいとよく批判されますが、それがすでにフィクションに過ぎないことを証明しているようです。
これ以上の規制緩和が必要なのかどうかは、公労使三者で慎重に議論をする必要があります。 

ブラック企業の見分け方

今朝の朝日新聞の「私の視点」で、法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子さんが、学生にブラック企業に行かないためには「就職ナビに頼らず、相手を知って自衛を」と呼びかけていました。
そのためのサポートして「ブラック企業の見分け方」という冊子を公開しています。
ブラック企業対策プロジェクトのHPからダウンロードできます。
http://bktp.org/news/144
http://bktp.org/news/144 

平成25年度上半期 個別労働関係紛争解決制度の施行状況

葉労働局から「平成25年度 個別労働関係紛争解決制度の施行状況について」が発表されています。
http://chiba-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/chiba-roudoukyoku/houdou/houdou331.pdf
総合労働相談件数が1万9,711件(前年同期比9.1%増)、民事上の個別労働紛争相談件数が3,517件(同27.2%増)、労働局長の助言・指導申出受付件数が215件(同22.7%減)、あっせん申請受理件数が68件(同17.1%減)となっています。
紛争内容別では、「いじめ・嫌がらせ(パワハラ)」の相談が大幅に増加しています。

働きすぎの時代

森岡孝二さんの「働きすぎの時代」を読了しました。
一昔前には、生産性の向上につれて労働時間は短くなるとされ、1990年代までには週4日制、週22時間労働、標準退職年齢38歳などが達成されると考えた専門家もいたそうです。
しかし、そんな楽観的な予測は、ものの見事に外れ、今やアメリカや、ヨーロッパでも労働時間が増大しているとのこと。
単に時間が増えただけでなく、働きぶりも…アメリカの猛烈企業の様子を以下に引用しておきます。

新興宗教の場合と同じく、研修セミナー、修養会、全体ミーティングといった恒常的な教化を通じて、仲間内の価値観が注入され、威勢のよい掛け声が浸透し、批判的精神が弱められていく。
会社の社訓(使命、目的)が教理問答のように復唱され、スポーツや軍隊を思わせる歌やスローガンが熱っぽく叫ばれる。
会社のロゴを身に付けるといった服装に至るまで、あらゆるものが会社への献身を示している。
 
まるで、どこかの国そっくりです。
 
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短時間正社員制度導入・運用改善支援セミナー

 厚生労働省委託事業「短時間正社員制度導入・運用改善支援セミナー」に参加してきました。
 
第Ⅰ部 導入編
1.「短時間正社員制度」導入のメリット
2.人材活用上の課題に応じた「短時間正社員制度」の活用
3.「短時間正社員制度」の制度設計・導入手順
第Ⅱ部 運用改善編
1.「短時間正社員制度」の活用動向
2.「短時間正社員制度」の主な運用上の課題と改善策
3.事例に基づく運用改善のポイント
http://part-tanjikan.mhlw.go.jp/seminar25_02/index.html

  
あくまで「正社員」というのがポイントで、原則いつでもフルタイム勤務に復帰可能です。
この制度は、結構需要がありそうな気がします。
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就職後に泣かないための、就活応援ホットライン

日本労働組合総連合会(連合)は12月10日(火)・11日(水)、全国一斉労働相談ダイヤル「就職後に泣かないための、就活応援ホットライン」を開設するそうです。
専門の相談員が、労働組合に入っていない人や学生の就職活動の悩みに無料で相談に乗るそうです。