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特定社会保険労務士ブログ

学生アルバイト全国調査

以前速報版の紹介をしましたが、「ブラック企業対策プロジェクト」が昨年7月に実施した調査の結果の全体版が、公表されています。
http://bktp.org/news/2790#channel=f603b5aeba8635&origin=http%3A%2F%2Fbktp.org
それによると、職場で「不当な扱いを受けた」と答えた学生は7割弱に達し、こうした学生のうち約半数は誰にも相談できずに泣き寝入りしているらしいとのこと。
調査では、バイトをする理由も聞いていますが、経済的に厳しい環境になるほど長時間働かざるを得ない実態も浮かび上がっています。
週20時間以上働く学生は全体の3割弱存在し、そのうち半数超が「生活費を稼ぐため」と答えています。
特に奨学金の利用者が長く働く傾向があるとのことです。

違法派遣に労働契約申込みみなし制度

労働者派遣法40条の6の「労働契約申込みみなし制度」(違法派遣が行われた場合に、派遣先が派遣労働者に雇用契約を申し込んだものとみなされる)が、10月から施行となりますが、厚生労働省はその解釈を示しました。
違法となる行為は、禁止業務への派遣、無許可・無届による派遣、派遣可能期間を超える派遣、偽装請負の四つですが、派遣先が違法派遣だと知らず、過失がない場合には制度は適用されません。
厚労省は、派遣先が無許可の派遣業者にだまされた場合は過失がない、派遣先が過失を認識した場合は翌日以降から「知らなかった」との主張が認められなくなる、などの解釈を新たに示しています。

追い出し部屋裁判

大和証券(東京)からグループ会社の日の出証券(大阪)に出向し、その後出向先に転籍した男性社員(42)が、退職を迫る「追い出し部屋」で勤務させられたなどとして、大和証券及び日の出証券に200万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決が大阪地裁で出ています。
結果は、「組織的、長期にわたる嫌がらせで悪質」と述べ、両社に150万円を支払うよう命じました。
一人きりの別室勤務や、新規顧客開拓業務への専従について、大和証券から了解を得ていたと認め、「退職に追い込むための嫌がらせ」だったと指摘しました。
ただし、転籍の無効確認については、男性が書面で同意しているため、請求を退けています。

雇用改革の動きと今後の人材サービスを考える

NPO法人人材派遣・請負会社のためのサポートセンター主催の2015年第1回勉強会に参加しました。
講演1「多様化する雇用形態と今後の労働法制」島田陽一教授
講演2「日本的雇用慣行の課題とこれからの働き方改革」安藤至大教授
これまでの労働者派遣法の大前提が「常用代替の禁止」、つまりは「直用原則」であったのに対し、今後は派遣労働(=間接雇用)の存在意義を認めた上で、規制も「派遣労働の濫用禁止」という観点から緩やかに行うべきだという主張でした。
かつて派遣で働いたこともあるので、私見を述べさせていただくと、確かに存在を否定するつもりはありませんが、あのときに感じたアンフェア感は今でも決して忘れられません。

教員の8割「時間外勤務が多い」

教育学者やジャーナリストら有識者でつくる「日本の教育を考える10人委員会」(委員長・佐和隆光滋賀大学長)が、公立の小中学校教員を対象にインターネット上で実施したアンケート調査の結果を発表しています。
それによると、「時間外勤務が多い」と感じている教員の割合は82.8%。
原因としては、小学校では「事務処理」、中学校では「部活等の課外活動」が最も多かったそうです。
同委員会ではこの調査結果を受け、「教員を取り巻く環境の改善」を提言しています。
http://www.10nin-iinkai.net/data/2014enq01.pdf

ブラック法案によろしく

ブラック企業被害対策弁護団・ブラック企業対策プロジェクトは、4月23日に、日比谷文化図書館大ホールで「『ブラック法案によろしく』シンポジウム 1からわかる!『定額働かせ放題(残業代ゼロ)』法」を開催するそうです。

コンビニ店主を「労働者」認定

朝日新聞夕刊によると、東京都労働委員会(都労委)は、コンビニ大手ファミリーマートが、フランチャイズ(FC)店主らの労働組合との団体交渉に応じないのは不当労働行為にあたるとし、同社に団交に応じるよう命じたそうです。
FC店主には店舗運営でわずかな裁量しか与えられておらず、都労委は「店主は労働力として組み込まれ、顕著な事業者性を備えているとは言えない」として、労組法上の労働者にあたると判断しました。

 

医療労務コンサルタント研修報告

県会の会報に私が書いた記事が掲載されたので、転載しておきます。

  昨年12月(申込者120名)と本年2月(同69名)の二回に渡って行われた医療労務コンサルタント研修の講師を担当させていただきました。当研修は、昨年2月に連合会が各都道府県会代表者に実施した伝達研修をビデオに編集したもの(トータルで約7時間)に、事例検討のグループワーク(約2時間)を加えたものです。したがって、私の役目はビデオの各講義に補足を少し付けるだけで、それで「講師」と名乗るのはおこがましいのですが、たまたま持っていた顧問先病院(地域の中堅医療法人グループで病床数200、職員数300規模)での労務管理の実態、現場の声をできる限り伝えようと努めました。
 二回目の研修の際には、医療機関における社労士の関与度を知りたいと思い、受講者(約65名)の皆さんに挙手をしていただきました。その結果、医療機関から何らかの仕事の依頼を受けたことがある人が約20名、医療機関の顧問先を持っている人が約10名、病院(病床数20以上)の顧問先を持っている人が約5名と判明。現時点では、なかなか健闘していると言えるのではないでしょうか?
 過酷な勤務環境の中で労使納得の改善策を提案できるのは社労士しかいないということで、医療機関での関与度をさらに高めていこうと受講者の皆さんと固く誓いあいました。