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特定社会保険労務士ブログ

全国一斉退勤時間調査

病院や診療所、福祉施設などの職場で働く労働者・労働組合でつくる産業別組織の日本医療労働組合連合会(日本医労連)が、「2014年秋・全国一斉退勤時間調査」結果を公表しています。
それによると、不払残業代平均額が少なく見積もっても1人あたり月額6万円超、1000床規模の大規模病院では看護師だけで毎月6,000万円を超える不払い残業代が発生していること。
7割以上の看護師が始業前に時間外労働を行っている実態があり、その内8割が残業代を請求できていない実態が明らかになっています。 

企業統治

朝日新聞の「証言 そのとき」には、オリックスのシニア・チェアマンの宮内さんが登場していますが、今日の最終回(官の道民の道10)で解雇規制についてちょっと触れています。
以下、引用です。

冷戦の終結とバブル崩壊が重なった1990年前後は、日本にとって大きな転機でした。奇跡と呼ばれる成長を遂げた日本企業は、グローバル競争の中で負け始めるようになった。
なぜか。つきつめれば「官」と「民」とが依存し合ってきた関係のもろさが表れたのだと思います。
わたしはちょうど90年代の初めごろから、株主の利益にかなうよう自らを律する「企業統治」が課題だと考えるようになりました。
高度経済成長期の日本では、企業が官による規制で守られる一方、従業員の雇用や下請け会社の保護など、本来は官が担うべき福祉まで背負わされてきました。この結果、例えば、いちど正社員として雇われれば、努力を怠ったとしても会社にしがみついていられる仕組みが生まれました。
「業績が悪くなっても、社員には草むしりをさせてでも雇用は守ります」。そんな企業もありました。一見、麗しいことのようにみえますが、そこには安定した暮らしという既得権益を守るという供給者側の論理しかない。消費者側の視点が抜け落ちています。
リスクを負ってお金を出した株主に応え、そのお金をできるだけ効率的に使って報いるよう努めるのが企業統治です。利益を生み出し続けるには、今まで誰もみたことのないような面白いもの、世界中の消費者に受け入れられるものを提供しなければならない。
この1点に集中して競争している海外企業に対して、もはや日本企業の優位は崩れてしまっています。
「官」も消費者ではなく、供給者の方を向いて行政を進めてきました。企業をきちんと規制してコントロール下に置いておけば世の中がうまくいく、という発想だったからです。このため「苦しい」と泣きついてくる企業に対しては、できるだけ守ってあげようという姿勢で臨んできた。結果的に、企業の自己統治をゆがめてしまったのです。
いま、政府が中心になって企業統治の強化が議論され始めているのは大きな前進だと思います。ただ、企業の経営者は、政府にむちで打たれて走る馬なのでしょうか。そうである限り、その経営者は駄馬でしかない。議論が「社外取締役を過半数にする」といった形式論に陥りがちになっていることも気にかかります。 

労働条件ガイドブック (平成27年版)

千葉労働局が、労働条件の整備を進めるに当たって労働基準法などの概要の理解を図るために作成しているものです。
小冊子ですが、なかなか役立ちます。

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職場のうつ病社員支援、日本最下位

朝日新聞によると、うつ病の社員への企業支援への満足度が、日本は主要国で最も低いとの結果が、デンマークの製薬会社ルンドベック社 の調査で出たそうです。
うつ病の同僚がいても「何もしない」という回答が最多だったとのことで、専門家は「国際的に日本の対応の遅れが明らかになった」と指摘しています。
http://www.asahi.com/articles/ASH3K5RGHH3KULFA02R.html?iref=reca

製薬会社の調査で出た。うつ病の同僚がいても「何もしない」という回答も最多だった。専門家は、「国際的に日本の対応の遅れが明らかになった」と指摘する。 製薬会社の調査で出た。うつ病の同僚がいても「何もしない」という回答も最多だった。専門家は、「国際的に日本の対応の遅れが明らかになった」と指摘する。 製薬会社の調査で出た。うつ病の同僚がいても「何もしない」という回答も最多だった。専門家は、「国際的に日本の対応の遅れが明らか

多様な社員の活用を企業の成長力に

(独)労働政策研究・研修機構(JILPT)主催の労働政策フォーラム「多様な社員の活用を企業の成長力に」に参加しました。
○基調講演
労働力減少時代への雇用システム改革~多様な人材の能力発揮のために~
○事例報告
イオンリテール株式会社
株式会社クレディセゾン
日本アイ・ビー・エム株式会社
○パネルディスカッション
多様な社員を企業成長にいかに活かすか
日本型雇用システムが制度疲労を来たし始め、各社が変革に向けて様々な試行錯誤を重ねているようです。 

医療機関の休廃業・解散動向調査

帝国データバンクによると、2014年に休廃業・解散した医療機関は、前年比12.7%増の347件となり、集計を開始した07年以降で最多となったそうです。
都市部では、「診療所」「歯科医院」の競合が激化するほか、地方では、医師の不足や地域偏在などで、廃業や撤退を余儀なくされる小規模業者が増えているとのことです。
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150306.html

改正労働法セミナー

千葉労働局主催の改正労働法セミナーに参加しました。
1 専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法の施行について
2 雇用均等行政関係の法令改正について
前者は労働契約法の「無期転換ルール」に特例を設けるものです。 

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君の働き方に未来はあるか?

労働者派遣法改正案をめぐり、厚労省の担当課長が「派遣労働はモノ扱いだった」と発言し物議を醸しましたが、大内教授は、そもそも雇用も従属的なもの、奴隷のようにモノとして扱われるもの(むしろ派遣の方が自由度が高い)と断言し、この本の読者(=学生)を震え上がらせます。
正社員として働いてもお先真っ暗で、専門的で汎用的なスキルを身につけた「転職力」が高い「スーパー正社員」に進化するしかないという結論に至りますが、「まあ、言うのは簡単だよな」と思ってしまいます。
「労働法の学者がそこまで言うのか?」という部分も何か所か出てきますが、本書はあくまで学生を叱咤激励するために書かれた劇薬本という解釈をしておきます。

君の働き方に未来はあるか? 労働法の限界と、これからの雇用社会
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