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特定社会保険労務士ブログ

リクルート、全社員に在宅勤務導入

朝日新聞からの転載です。
リクルートホールディングスは10月から、在宅での勤務を日数の制限なく、約400人の全社員がだれでも選べる仕組みを導入する。管理職も可能で、育児や介護などの特別な理由がなくてもいい。柔軟な働き方を認め、多様な人材に働きやすい環境を整える。
在宅勤務の導入は日本でも広がりつつあるが、日数制限がなく、全社員を対象とする制度は、先進的と言えそうだ。
リクルートでは、在宅勤務を選んだ場合、会議など出勤が必要な場合を除いて、原則的に自宅など好きな場所で仕事ができる。社内の連絡は電話やメール、テレビ会議などで行い、1日に1回は仕事の状況を上司に報告する。給与は通常の勤務と差をつけず、仕事の成果で評価する。こうした仕組みは一部子会社の1600人も対象にする。
6月から、グループ内の一部の部署で約140人を対象に試験導入したところ、4割以上で労働時間が減り、大半が継続を希望しているという。10月からは、グループ全体で数百人の利用を見込む。
トヨタが育児のための終日在宅勤務を4月から開始していますが、こちらは理由を問わず全社員に認めるそうで、より画期的なものです。

個人企業経済調査速報

総務省が公表した、2015年4~6月期の個人企業経済調査(動向編)」によると、個人企業の業況判断DIはマイナス60.3で、前期(1~3月期)に比べ5.1ポイントの改善だそうです。
http://www.stat.go.jp/data/kojinke/sokuhou/4hanki/pdf/gaiyou.pdf 
改善してもマイナス60台というのは、同じ個人事業主として、身につまされます。

非正規割合37.1%

総務省が公表した労働力調査(詳細集計)速報結果によると、2015年4~6月期平均の雇用者は5,267万人で、このうち正規の職員・従業員は3,314万人と前年同期に比べ11万人増加。
一方、非正規の職員・従業員は1,953万人で同31万人の増加となり、非正規割合は前年同期比0.3ポイント上昇の37.1%だそうです。

 

非正社員の育休「改善を」

朝日新聞からの転載です。
派遣社員やパートら非正社員の女性の大半が育児休業を取ることができない実態を改めるよう、厚生労働省の研究会が育児・介護休業法の改正を提言した。育休取得後も働き続けられる非正社員は4%と、正社員の10分の1以下。「復帰後も雇われる見込みがある」という条件が非正社員の「壁」になっている。
厚労省の有識者研究会が報告書で、いまの制度は「女性労働者の多様な状況に対応できていない」として、取得に向け「見直しを検討すべきだ」とした。提言を受け、同省の労働政策審議会が秋以降、法改正に向けた議論を始める。
国勢調査に合わせて国立社会保障・人口問題研究所がまとめた育休取得の実態によると、働く女性が第1子を妊娠後、育休を取って復職できた割合は2005~09年(子の出生年ベース)、正社員が43.1%だったのに対し、派遣・パートは4%。正社員の育休取得は80年代以降大きく上向いているが、非正社員ではほとんど取れない状況が続き、格差は広がる一方だ。
92年施行の育児休業法(現・育児・介護休業法)は正社員を対象に取得できる権利を認めたが、非正社員にも拡大したのは05年になってから。しかも、「子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されると見込まれる人」といった条件がついているため、短期で雇用契約の更新を繰り返す人は対象外になりがちだ。
報告書では、男性の育休取得率が低い状況を改めたり、育休を言い出しやすい職場を上司がつくったりすることも必要だと指摘した。制度の見直しでは、出産から1年以内に雇用契約が更新されないことが明確な場合を除き、更新を繰り返している人には育休を認める案などが検討される見通しだ。
一方、企業側には、育休利用が増えれば人繰りなどの負担が重くなるという警戒感が根強い。法改正を議論する審議会にも企業側の代表が入っており、非正社員が育休を取りやすい制度改正がどこまで実現するか不透明だ。

労働局あっせん、労働審判及び裁判上の和解における雇用紛争事案の比較分析

以前にも紹介したものですが、労働政策研究・研修機構(JILPT)が取りまとめた「労働局あっせん、労働審判及び裁判上の和解における雇用紛争事案の比較分析」を労働局総務部企画室からいただきました。どうもありがとうございます。
本資料内容には、「あっせんは労働審判や裁判の和解に比べ、解決金額が低額である」旨の調査結果が含まれていますが、厚生労働省は、「あっせんは、紛争がこじれる前に紛争当事者間の調整を行い、話し合いを促進することにより、紛争の自主的解決を促進する制度であり、長い時間と多くの費用を要する裁判に比べ、手続きが迅速かつ簡便であり、2月以内に92パーセントの事案が処理されて」おり、「あっせんの解決金額については、紛争当事者同士が相互に譲歩しながら両者合意のうえで一定の金額の支払いにより紛争を終結するものであ」るので、「解決金額が高い低いという考え方は馴染まない。」との考え方を示しています。
http://www.jil.go.jp/institute/reports/2015/documents/0174.pdf
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オワハラ

大臣記者会見
就職・採用活動の開始に伴う就職支援・企業への周知徹底などについてでございますが、明日8月1日から大学生等の採用選考活動が開始をされます。希望する就職を実現できるようエールを送りたいと思いますが、そのためには最近の報道にあるような学生の意思に反して就職活動の終了を強要するようなハラスメント的な行為、いわゆる「オワハラ」を企業の方が行わないように留意をしていただきたいというふうに思います。厚生労働省としても、企業向けの周知リーフレットを作成をいたしました。そして、これを用いて、都道府県労働局を通じて企業への周知徹底を図るように指示をいたしたところでございます。学生が納得しないまま就職しても、学生側、企業側ともに良い結果につながらない可能性があることも含めて、企業の御理解を求めたいというふうに思います。
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嘘に誠

鶴見俊輔さんが7月20日にお亡くなりになりました。歴史社会学者の小熊英二さんが素晴らしい追悼文を朝日新聞に寄稿されていたので以下に転載しておきます。

 さる7月20日死去した鶴見俊輔氏には、日本の慣用句を寸評した「かるたの話」という文章がある。そこで彼は、「うそから出たまこと」という慣用句に寄せて、こう述べている。
 「(戦後に)新しく、平和憲法という嘘が公布された。これはアメリカに強制されて、日本人が自由意志でつくったように見せかけたもので、まぎれもなく嘘である。発布当時嘘だったと同じく、今も嘘である。しかし、この嘘から誠を出したいという運動を、私たちは支持する」
 鶴見は、自分の代表作は『共同研究 転向』だと述べていた。そこで扱われたのは、戦前に国家主義に転向した左翼知識人と、戦後に占領軍へ追放解除申請を書いた右翼や政治家たちだった。鶴見はこう述べている。「赤尾敏とか、笹川良一とか、みんな申請書を書いているんだよ。だいたいは、私は昔から民主主義者だ、追放解除してほしい、そういうものだよね」(『戦争が遺したもの』)
 鶴見は「優等生」を嫌った。優等生は、先生が期待する答案を書くのがうまい。先生が変われば、まったく違う答案を書く。教師が正しいと教えた「枠組み」に従う。
その「枠組み」には、共産主義や国家主義など、あらゆる「主義」が該当する。「日の丸を掲げないのは非国民だ」「マルクス主義を支持しないのは反革命だ」といった枠組みを、鶴見は生涯嫌った。彼はその対極として、「作法」や「党派」から自由な、大衆文化や市民運動を好んだ。
鶴見にとって、枠組みを疑う懐疑と、ベトナム反戦や憲法九条擁護の運動は、矛盾していなかった。その理由を、南方戦線での従軍経験もある彼は、こう述べている。
「私は、戦争中から殺人をさけたいということを第一の目標としてきた。その信念の根拠を自分の中で求めてゆくと、人間には状況の最終的な計算をする能力がないのだから、他の人間を存在としてなくしてしまうだけの十分の根拠をもちえないということだ。殺人に反対するという自分の根拠は、懐疑主義の中にある。……まして戦争という方式で、国家の命令でつれだされて、自分の知らない人を殺すために活動することには強く反対したい」(「すわりこみまで」)
鶴見は運動においても、新しい「主義」を次々と輸入し、次々と乗り換える作法を嫌った。彼が好んだのは、古なじみの慣用句や通俗的な文化に、意想外の意味を与えていく大衆の想像力だった。彼は西洋思想を掲げる学生運動家を好まなかったが、1960年代の学生たちがヤクザ映画を愛し、製作者の意図をこえた意味を与えていることには共感を示した。
国という枠組みにこだわらない彼は、日本の外にも、そうした想像力を見いだした。その一つが、征服者が押しつけた聖母像を、メキシコ先住民たちが褐色の肌の女神につくりかえた「グアダルーペの聖母」である。
 そして日本の大衆も、アメリカが押しつけた憲法を、アメリカの意図をこえて受容した。追放解除を経た政治家が首相となり、アメリカとの安保条約を改定しようとしたとき、彼らはその憲法を掲げて抗議した。恐らく鶴見はそこに、「嘘から誠を出したいという運動」をみただろう。
 鶴見の肉体が滅んだ4日後の24日金曜、夜の国会前を埋めた万余の群衆は、「憲法守れ」「民主主義ってなんだ」「誰も殺すな」と叫んでいた。これらの使い古された慣用句に、大衆が新しい意味を与えている場面をみたら、鶴見は喜んだだろう。たとえ彼らが、「鶴見俊輔」などという名前を、一度も聞いたことがなかったとしても。

過労死等の防止のための対策に関する大綱

政府は24日、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を閣議決定しました。
これは、昨年11月に施行された「過労死等防止対策推進法」に基づき、「調査研究等」「啓発」「相談体制の整備等」「民間団体の活動に対する支援」の4つの対策を効果的に推進するため、今後おおむね3年間の取組について定めたものです。 
ただし、遺族らが求めていた長時間労働の防止につながる新たな数値目標は盛り込まれませんでした。