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特定社会保険労務士ブログ

2015年度労使関係セミナー

中央労働委員会主催の「労使関係セミナー」(関東地区・第1回)」に出席しました。
基調講演
「職場におけるメンタル・ヘルスに関する法的問題」-メンタル・ヘルス不調の予防と補償を中心に- 青野覚教授
パネルディスカッション(紛争解決事例の検討)
(1)集団労使紛争
 ①パワハラを原因とした休職について補償を求めて争われた事例
(2)個別労働紛争
 ②配転に関する会社の不誠実な対応に対する損害賠償を求めて争われた事例
労災の業務上認定の枠組みは、業務との因果関係が確定した疾病を定型化した「例示列挙」(労基則35条別表1の2)と、列挙疾病以外の新たな疾病に対応する「一般条項」(同別表11号)との混合形式であるとのこと。そして、その別表1の2は、労働者の血によって書かれたリストであること。これが労災法のキモだそうです。
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ABCマート違法残業の疑いで書類送検

朝日新聞からの引用です。

靴チェーン店「ABC-MART原宿店」が従業員に月100時間ほどの残業をさせたなどとして、東京労働局は2日、運営するエービーシーマート(東京都渋谷区)や同社の取締役らを労働基準法違反(長時間労働)の疑いで東京地検に書類送検した。働きすぎを防ぐため、国は対策班を立ち上げて捜査を強化しており、対策班初の書類送検となった。
発表によると、原宿店は昨年4~5月、20代の従業員2人に、それぞれ月109時間と月98時間の違法な残業をさせた。店では労使協定で「残業は月79時間まで」と定めていた。
エービーシーが運営する「Grand Stage池袋店」でも同時期、20代の従業員2人に、月112時間と97時間の違法な残業をさせた疑いがある。この店では残業についての協定がなかったという。
東京労働局によると、閉店後の店内レイアウト変更や、週末のイベント準備が長時間労働につながっていた。エービーシーでは過去にも違法な長時間労働をさせる店があり、労働基準監督署が指導してきたが、昨年のような事例があったため、書類送検に踏み切ったという。
近年、働き手を酷使する会社を「ブラック企業」と呼んで問題視する風潮が高まっている。厚生労働省は4月、地域の労基署とは別に広域事例などに対応する「過重労働撲滅特別対策班」を東京と大阪の労働局に新設。労基署から企業の労働時間について情報を集め、広く活動する企業に違法な長時間労働がないか調べを進めている。
エービーシーは全国約780店舗を展開する靴チェーン大手。同社によると、東京労働局からの指導を受けて昨年8月に労務管理を見直すなど残業時間削減に取り組み、「すでに全店舗で違法な長時間労働を解消した」としている。過去にほかの店でも違法残業の指導を受けていたことは認めているが、内容は明らかにしていない。

市進事件パート2

数日前に紹介した事件とは別の事件です。朝日新聞から引用します。
 
学習塾「市進学院」で1年契約を繰り返して働いてきた講師2人が、契約更新を打ち切られたのは不当だとして塾を運営する「市進」に雇い止めの撤回を求めた訴訟で、東京地裁は30日、「原告の雇用継続への期待には合理性がある」として原告の訴えを認めた。
訴えたのは千葉県の佐藤匡克さん(54)と高畑光弥さん(46)。判決によると、2人は契約を20回更新してきたが、会社は「講師の契約更新は50歳まで」という制度を導入し、2013年2月に佐藤さんを雇い止めにした。指導力不足だとして高畑さんも雇い止めにした。
会社は「50歳まで」の理由を「生徒と円滑なコミュニケーションをとるのが困難になるため」などと主張したが、判決は「証拠はなく、合理性のある制度とは認められない」として佐藤さんの契約上の地位を認めた。高畑さんの雇い止めについても、「合理性が認められない」とした。
市進ホールディングス広報宣伝部は「判決の内容を確認した上で対応を検討したい」としている。
 
判決によると「50歳不更新制度の導入に当たって被告(会社)から法律的な助言を求められた弁護士も、年齢は雇用契約を更新しない合理的理由と認められない旨の法的見解を示してい」たそうで、会社の大胆さには驚くばかりです。

 

職場のトラブルで悩んでいませんか?

男女雇用均等法、育児・介護休業法、パートタイム労働法に基づく紛争解決援助制度のご案内
こちらも新しいパンフレットが出ています。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/funsou.pdf
 
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労使コミュニケーション調査

厚生労働省は2014年の「労使コミュニケーション調査」結果を公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/18-26gaiyou.html
この調査は、労使間の意思の疎通を図るためにとられている方法、その運用状況等、事業所側の意識、労働者の意識等の実態を明らかにすることを目的として、5年ごとに実施されているものだそうです。
一番気になるのは、やはり事業所側の意識と労働者の意識等の実態ですが、調査結果によると、労使関係が「安定的」と認識している事業所は86.9%、労使コミュニケーションが「良好」と認識している労働者は53.5%ということで、30%超のズレが生じています。

「個別労働関係紛争の解決状況」確認ツール

厚生労働省は6月29日、ウェブサイト「個別労働関係紛争の解決状況」を公開しました。
http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/funsou/funsou_main
このサイトでは、独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)が取りまとめた「労働局あっせん、労働審判及び裁判上の和解における雇用紛争事案の比較分析」 の調査・分析結果を活用したツールが掲載されており、労働者の性別や雇用形態、勤続年数、役職などを選択入力することで、条件に応じた解決状況の確認ができるようになっているそうです。

外国人雇用管理セミナー

毎年6月は「外国人労働者問題啓発月間」だそうで、先週の金曜日に千葉労働局主催・東京入国管理局後援の外国人雇用管理セミナーに参加してきました。

1 留学生等の受入れについて(東京外国人雇用サービスセンター)
2 在留管理制度等について(東京入国管理局千葉出張所)
3 外国人を雇用する場合の注意点等について(労働局基準部監督課)
4 外国人労働者雇用対策について(労働局職業安定部職業対策課)
 
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市進事件

毎日新聞からの引用です。

東京都労働委員会は25日、大手学習塾「市進学院」を運営する市進(文京区)が、労働組合活動を理由に元講師の男性3人の契約を打ち切るなどしたのは不当労働行為に当たるとして、職場復帰させることなどを命じた。
救済を申し立てたのは、いずれも50代で労組役員や組合員の男性。都労委によると、2012年12月の労組結成後、3人はストライキをしたり、労使関係について報道機関へ情報提供をしたりした。一方、会社側は13~14年、「能力不足」などを理由に▽労組委員長の担当授業数を減らし賃金を減額▽書記長の雇い止め をした。
都労委は、組合員に対して労組を脱退すれば再雇用する可能性を示唆していた経緯などを踏まえ、会社側の対応は労組の弱体化を図る不当労働行為と認定した。
親会社の市進ホールディングス広報宣伝部は「内容を検討して今後対処していく」としている。
 
「ブラックバイト」という言葉が示すとおり、学習塾は急速に「ブラック」化しています(元々「ブラック」だったのが、顕在化しただけなのかもしれません)。