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特定社会保険労務士ブログ

ワタミ過労自殺訴訟和解

ワタミグループの居酒屋「和民」で働いていた女性(当時26)を過労自殺で失った両親が、ワタミとともに、創業者の渡辺美樹氏個人の責任を追及(会社法429条1項「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。」が根拠)し、損害賠償を求めていた訴訟は8日、東京地裁で和解が成立しました。
原告側によると、渡辺氏らが法的責任を認めて謝罪し、1億3,000万円超を支払います。賠償額には慰謝料4,000万円も含まれ、原告側は「通常の倍額で『懲罰的要素』が考慮された」と指摘。今回の和解内容が、長時間労働の多いサービス業などで労働環境の改善につながるよう期待を寄せました。
和解条項でワタミ側は、女性の死は過重労働が原因と認め、また、渡辺氏については「自らの経営理念が過重労働を強いた」「最も重大な損害賠償責任を負う」と認めました。謝罪の文言を含む和解内容は1年間、同社と渡辺氏のホームページ上に掲載されます。
同社は今後、労使協定で取り決めた残業時間の限度を守るなど過重労働の防止を図ります。渡辺氏の著書購入費などを給料から天引きしていましたが、女性が入社した2008年以降の新卒社員に対し、これらを返金することなども和解に盛り込まれました。

資生堂ショック

業務軽減コース(「マミートラック」)利用中の美容部員に対して資生堂が行った働き方の見直しが、話題になっています。以下、朝日新聞からの転載です。
資生堂が、百貨店などの美容部員の働き方を昨春、見直した。子育て中の短時間勤務者に、できる限り土日や平日夜も働くよう求める内容だ。狙いは「周りの負担軽減と、育児中もキャリア向上できる働き方への挑戦」だが、最近は「やり方が厳しい」といった波紋も広がる。この改革、前進か、後退か――。
見直したのは、2014年4月だ。東京都内で働く30代の女性部員は月3回、平日の遅番に入る。4歳の長女の保育園の迎えは、夫が行くなどしている。「夕方以降のお店を見て、遅番の仕事量の多さが初めてわかりました」
資生堂では4月時点で、美容部員約1万人のうち1100人超が女性のような育児時間制度(時短)の利用者だ。1日に2時間ぶんまで勤務を短くできる。働く時間帯に制限はないが、慣例的に土日勤務や平日の遅番勤務から外れていた。
ところが、化粧品売り場が混み合うのは、仕事帰りの女性らが来店する平日夕方以降や、仕事が休みの土日だ。時短部員が増え、忙しいときほど人手が足りないのが悩みの種になった。本多由紀ビジネスパートナー室長は「時短の人と支える人との仕事のバランスが崩れ、不協和音まで出ていた」という。
また、平日夜や週末は素早く的確な接客の経験を積める重要な時間だ。新制度で時短部員の技能や評価の向上につながるという狙いもあった。勤務時間は上司と部員が面談で決め、夫と家事・育児の分担を見直すなどして98%が応じた。だが、「続けられない」と退職した人もいた。
この見直しが今夏から雑誌やテレビで報じられ、ネットなどでも議論になった。「資生堂ショック」「時代に逆行」といった書き込みの一方、「時短勤務が増えると現場はものすごく困る」「苦渋の決断だ」と理解する声もある。
反響が大きいのは、日本企業の中でも資生堂は女性登用や育児支援に積極的という印象が強いこともある。従業員の女性比率は約8割で、育休制度は法施行より2年早い1990年に導入。子どもが満3歳まで利用できるのも法定より長い。保育料補助や事業所内保育所も整えている。
新制度は「出産後も働ける環境は整った。次は育児しつつキャリアを積む働き方をめざす」(本多室長)との位置づけだ。反響には困惑している。

市進事件控訴審判決

大手学習塾「市進学院」で有期雇用社員として長年働いていた講師2人が、契約の更新を止められたこと(雇い止め)は不当だとして、塾を運営する「市進」に雇い止めの撤回を求めていた裁判で、東京高裁は今月3日、雇い止めの無効を認めた1審判決を支持し、会社側の控訴を棄却しました。
https://www.bengo4.com/roudou/n_4020/
東京高裁は、「契約更新は50歳が最後」とする就業規則について、労働者が被る不利益が小さくない一方で、そのような制度を導入する高度の必要性が認められないと判断。50歳をすぎても「特別嘱託専任社員」または「嘱託教務社員」という名の契約社員として、60歳まで働くことができるとしました。また、実際にそのような形で勤務している社員が「多数存在している」と認定しました。
そのような事情からすると、講師が50歳をすぎたあとも「雇用契約が更新される」と期待することには「合理性な理由がある」として、有期雇用契約の更新について定める労働契約法19条に基づき、市進による更新拒絶は認められないと判断しました。

国家戦略特区14計画

国家戦略特区の区域会議が26日に開かれ、東京圏、関西圏、愛知県、新潟市の4区域の計14事業が決まりました。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc/kuikikeikaku.tokyoken.bessibetten.html
東京圏では、東京都内の都市公園に保育所を開くほか、国際医療福祉大学が千葉県成田市で医学部を新設。関西圏での医療分野の計画や、新潟市の農業分野の計画も決まったとのことです。

 

三士業合同勉強会

地域の三士業合同による労働勉強会に参加しました。
講演1 『企業現場における労働問題 ~経営者の立場から』 税理士
講演2 『懲戒処分に関する就業規則をめぐる実務上の留意点』 社労士
講演3 『弁護士から見た労働審判』 弁護士
解雇問題について、三士業それぞれの立場から切り口を変えたお話が聞けて、なかなか有益でした。

 

「過重労働解消相談ダイヤル」等の結果公表

厚生労働省が11月に「過重労働解消キャンペーン」を実施したことはお伝えしましたが、過重労働や賃金不払残業の撲滅に向けた集中的な取組として行った「過重労働解消相談ダイヤル」と「労働条件相談ほっとライン」の相談結果を発表しています。
11月7日に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」への相談件数は488件。また、平日夜間・土日に受け付けていた「労働条件相談ほっとライン」への相談は4月1日から11月7日までの約7ヵ月間で1万6,788件。内容は、長時間労働・過重労働、賃金不払残業、休日・休暇に関するものが多数だそうです。

 

厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム

「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」が以下のサイトからダウンロード開始となっています。
http://stresscheck.mhlw.go.jp/

 

連合「なんでも労働相談ダイヤル」

連合は、「なんでも労働相談ダイヤル」の10月分集計結果を公表しています。
http://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/soudan_report/data/201510.pdf
受付件数は1,190件で、前年同月(1,223件)より33件減。
相談内容別では、「セクハラ・パワハラ・嫌がらせ」に関する相談が156件(13.1%)で最多となっています。