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特定社会保険労務士ブログ

愛知県国家戦略特別区域雇用労働相談センター

厚生労働省は愛知県国家戦略特別区域に「雇用労働相談センター」を設置すると公表しました。
センターの開設は、福岡市、関西圏、東京圏、新潟市に続いて5ヵ所目。 
このセンターは、国家戦略特別区域法に基づいて設置されるもので、海外からの進出企業や新規開業直後の企業などが、採用や解雇といった日本の雇用ルールを的確に理解し、円滑に事業展開できるよう支援するものです。
また、これらの企業に対し長時間労働の抑制や雇用の安定などを促し、労働者が意欲と能力を発揮できるようサポートしていきます。 

企業経営における労使関係を考える

NPO法人人材派遣・請負会社のためのサポートセンター主催、2016年第1回派遣・請負問題勉強会「企業経営における労使関係を考える」に参加しました。
 
導入プレゼンテーション
「改正派遣法施行に伴う新たな課題-労使関係を考える」濱口桂一郎氏
基礎講演
「日本の労使関係の現状と課題」濱口桂一郎氏
具体編
「派遣・請負会社における実際の労使関係」
 A『労使一体による企業再建と株式上場の達成』テクノプロ・ホールディングス株式会社
 B『企業経営と労使関係』高木工業株式会社
 
一昨日に続いて濱口さんの講義をお聞きしましたが、日本型雇用システムの本質を「わかっていない」議論が展開されていることを繰り返し指摘されていました。

日本型雇用システムと労働政策の課題

県会主催の研修会に参加しました。
 
日本型雇用システムと労働政策の課題
講師 濱口桂一郎氏
Ⅰ 日本型雇用システムについて
 1 「正社員」とは何か?
 2 職務の定めのない雇用契約
 3 長時間労働と転勤を条件とする雇用保障
 4 生活給制度のメリット・デメリット
 5 陰画としての非正規労働
 6 「正社員」体制の原点
 7 「正社員」体制の確立
 8 誰に得で、誰に損か?
 9 「日本型雇用」評価の揺れ
 10  日本型雇用の「損」の拡大
 11  ブラック企業問題の本質
Ⅱ 日本型雇用と女子の運命
 1 日本の女性はなぜ活躍できない?
 2 雇用システムの違いがその原因
 3 欧米型男女平等政策
 4 女子という身分
 5 女房子供を養う賃金
 6 職務給はもうやめた日本型雇用万歳
 7 日本型男女平等のねじれ
 8 均等法第一世代の悲劇
 9 OLビッグバン
 10  育休世代のジレンマで悶える職場
 11  マミートラックこそノーマルトラック
ⅠとⅡの両方に
 12  ジョブ型正社員の構想
Ⅲ 労働政策の課題
 1 解雇規制の誤解
 (1) 労働契約法16条は解雇を「規制」していない
 (2) では法改正は不可能か?
 (3) 解雇の金銭解決は現在も可能だし、現に多い
 2 限定正社員(ジョブ型正社員)の誤解
 (1) 解雇(規制)の緩和ではない!
 (2) 「限定」しなければ限定正社員ではない
 3 労働時間規制の誤解
 (1) 日本の労働時間規制は極めて緩い
 (2) 日本で厳しいのは残業代規制
 (3) 正しい「残業代ゼロ」を隠して、嘘の「ワークライフバランス」を掲げた帰結
 (4) 「高度プロフェッショナル労働制」?
 4 派遣労働の誤解
 (1) 常用代替とは何か?
 (2) 派遣法思想の抜本転換へ
 
社労士の研修会で濱口さんの講義が聞けるとは思ってもいませんでした。

ユースエール認定

ユースエール認定制度は、平成27年10月1日施行の「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)」によって創設された、若者の採用・育成に積極的で雇用管理の状況などが優良な中小企業を認定する制度ですが、厚生労働省は8日、24社の企業に対しこの認定を行ったと公表しています。
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女性活躍推進法全面施行

4月1日から女性活躍推進法が全面施行されましたが、301人以上の企業に義務づけられた「一般事業主行動計画」を届け出た企業は、15,472社中11,068社で届出率は71.5%だったそうです。 
事業主行動計画等の公表義務(推進法16条・17条)や履行確保措置として厚生労働大臣(都道府県労働局長)による報告徴収・助言指導・勧告制度(26条)があり、届出・報告義務違反等に対する懲役刑を含む刑事罰がある(29条~34条。同種のスキームがあるのは障害者雇用促進法)。
刑事罰があることから、違反に対する公益通報者保護法の対象にもなっています。

第3回長時間労働削減推進本部

4月1日に「長時間労働削減推進本部」の第3回会合が開催され、今後の長時間労働対策が発表されています。
(1) 執行面の対応として労働基準監督署による監督指導を強化
・月残業100時間超から80時間超へ重点監督対象を拡大
 月80時間超の事業場も対象(年間約2万事業場)
 自主点検を求め、確認できたすべての事業場に監督
・監督指導・捜査体制の強化・全国展開
 本省に対策班を設けて広域捜査の指導調整
 労働局に長時間労働を指導するための担当官を設置
(2) 取引の在り方や業界慣行に踏み込んだ取組等
・長時間労働の原因となり得る、「手待ち時間の発生」や「短納期発注」などの取引環境・条件の改善に向けた取組を、業界や関係省庁( 国土交通省や、中小企業庁・公正取引委員会)と連携して行う

雇用環境・均等部(室)

トピックスにも掲載しましたが、労働局では以下の取組を進めるため、平成28年4月に組織の見直しを行い、新たに「雇用環境・均等部(室)」を設置するとのことです。
・男女ともに働きやすい雇用環境を実現するため、「女性の活躍推進」や「働き方改革」等の施策をワンパッケージで効果的に推進する。
・労働相談の利便性をアップするため、パワハラや解雇等に関する相談とマタハラやセクハラ等に関する相談の対応を一体的に進める。また、個別の労働紛争を未然に防止する取組(企業指導等)と、解決への取組(調停・あっせん等)についても、同一の組織で一体的に進める。また、個別の労働紛争を未然に防止する取組(企業指導等)と、解決への取組(調停・あっせん等)についても、同一の組織で一体的に進める。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2016/03/dl/tp0331-1a.pdf

「過労で自殺」提訴

朝日新聞(3/30付)からの転載です。

弁当チェーン「ほっともっと」の店長だった男性(当時30)がうつ病を患って自殺したのは、長時間労働などが原因だとして、長野市の男性の父親(70)らが29日、弁当チェーンを展開する「プレナス」(福岡市)に対し、約9,394万円の損害賠償を求める訴えを長野地裁に起こした。
原告側代理人の一由貴史弁護士によると、男性は2010年4月に同社に正社員として入社、同12月に三重県内の店舗に異動。11年3月ごろから精神的に不安定になり、同7月に店舗内で首をつって亡くなった。
会社のパソコンの履歴や勤務管理表、妻にあてたメールなどから、男性が亡くなる前の半年間の時間外労働は、月に110時間35分~274時間29分にのぼっていた。また、上司から「(売り上げが伸びなかったら)死刑にします」「死んでください」などの内容のメールが、男性に送られていたという。
プレナスの担当者は「訴状が届いていないので、コメントは差し控えたい」としている。