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2017年7月

名ばかり管理職、是正勧告

朝日新聞からです。
 
一般社員を「管理職」とみなして残業代を払っていなかったとして、警備会社コアズ(名古屋市)の仙台支社が、仙台労働基準監督署(仙台市)から是正勧告を受けていたことが28日わかった。労基署に申し立てた男性社員と、支援する社外の労働組合が記者会見して明らかにした。
男性は商業施設の警備員として勤務。休日は月に1日程度で、10時間以上勤務する日が大半だったのに、月23万6千円の固定給しか払われなかった。会社側は男性を、労働時間規制が緩く深夜業務を除いて割増賃金を払わなくてよい「管理監督者」とみなしていた。
 

労基法改正案の修正に向けた政労使合意を見送り

連合(神津里季生会長)は、27日に札幌市で臨時の中央執行委員会を開き、労働基準法改正案に盛り込まれている企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大と高度プロフェッショナル制度の創設について、安倍首相に修正要請した内容を含む政労使合意を模索していたが、締結の見送りを決めたとのことです。
その一方で、塩崎恭久厚生労働相は28日、専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」について、残業時間の罰則付き上限規制を盛り込んだ労働基準法改正案と一本化して今秋の臨時国会に提出することを明らかにしています。
 

電通、残業代未払い調査へ

朝日新聞から。
 
広告大手の電通は27日、過去に残業代の未払いがあったとして調査に乗り出す方針を明らかにした。年度内に未払い残業代を社員に支払う考えだ。都内で記者会見した山本敏博社長は、近く開かれる違法残業事件の刑事裁判に自ら出廷する考えも示した。
長時間労働が常態化していた電通では、社員が時間外に会社に残り、過去のCM映像を視聴したり、担当企業の資料を見たりする場合は「自己研鑽」として労働時間と認めていなかった。山本社長は「昨年10月に(東京労働局に)指摘されるまで、(会社に)在館しているのに業務ではないとしてきた」と認めた。
どこまで過去にさかのぼるかや具体的な調査方法などは今後検討する。年度内に調査を終え、社員に未払い残業代を支払う方針だ。
新入社員の過労自殺を契機にした違法残業事件では、労働基準法違反で略式起訴されていた法人としての電通について、東京簡裁が「略式命令は不相当」と判断し、近く刑事裁判が開かれる見通し。山本社長は「厳粛に受け止めている」と陳謝したうえで、「(法人の代表として)自分で(裁判に)出廷するつもりだ」と話した。
捜査の過程では、法定労働時間を超えて社員を働かせるために労使が結ぶ「36協定」が労働基準法の要件を満たさず、長年無効だったことも明らかになった。山本社長は「当局とのやりとりで初めて気づいた。痛恨の極みだし、ずさんだった」と謝罪した。
電通はこの日、2019年度に社員1人当たりの年間労働時間を14年度比で2割減らして1800時間にすることなどを盛り込んだ計画を公表した。従業員を増やすほか、無駄な業務を減らしたり、業務を自動化したりする。週休3日制への移行なども検討する。山本社長は「改革は私のコミットメント(約束)だ」とし、責任を持って削減目標を達成するとした。
電通の新入社員だった娘を過労自殺で失った高橋幸美さんは27日、「立派な計画や制度を作ったとしても、実行しなければ意味がない。強い意思をもって取り組んでいただきたい」とのコメントを発表した。
 

ストレスチェック制度の実施状況

厚生労働省は労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の実施状況をはじめて公表しています。
それによると、ストレスチェック制度の実施義務対象事業場のうち、82.9%の事業場がストレスチェック制度を実施。ストレスチェックを受けた労働者の割合は78.0%、このうち医師による面接指導を受けた割合は0.6%となっています。

時間外労働の適正化に向けた自主規制の施行について

日本建設業連合会(日建連)は、建設業における労働時間の適正化に向け、時間外労働の上限規制が適用される改正法施行後5年までの間において、時間外労働の上限を段階的に強化する日建連基準を設定し、その励行を会員企業に要請するそうです。
建設業界へは、残業規制の導入に特別に5年間の猶予を与えられていたわけですが、新国立競技場建設工事に関し長時間労働によると見られる自殺者が出てしまい、可能な限り早急に長時間労働の是正を果たさねばならないと判断したようです。
 

長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果

厚生労働省は、2016年4月から2017年3月までに長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が実施した監督指導の結果を公表しました。
対象となった2万3,915事業場のうち、違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に向けた指導を行ったのは、1万272事業場(43.0%)。このうち、月80時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は7,890事業場(76.8%)。
 

平成28年度使用者による障害者虐待の状況等

厚生労働省は「平成28年度使用者による障害者虐待の状況等」を取りまとめ、結果を公表しています。
それによると、虐待が認められた事業所は581事業所で、前年度より1.7%減。
虐待が認められた障害者は972人で、同13.4%減となっています。

採用予定の医師にマタハラ

マタハラを行ったのは同性の部長だったという点が根本的解決の難しさを感じさせます。朝日新聞から。
 
大阪府立病院機構・大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)で、採用予定の医師に対するマタニティー・ハラスメント(マタハラ)があったとして、センターが小児科の女性部長を厳重注意としていたことがわかった。5月31日付。センターは懲戒処分ではないことを理由に公表していない。
センターや関係者によると、女性医師は昨年末ごろに採用が内定し、今年4月から勤務予定だった。今年2月、妊娠がわかったと、部長にメールで伝えると、部長は「病院に全く貢献なく、産休・育休というのは周りのモチベーションを落とすので、管理者としては困っている」と記し、「マタハラになるかもしれない」としつつ、「非常勤で働くのはどうでしょうか」と送り返したという。
センターは、部長のメールの内容は、男女雇用機会均等法で防がなければならないと定める妊娠、出産などを理由に不利益な扱いを示唆する言動で、いわゆるマタハラだったと認定。部長を厳重注意、監督責任のある病院長を所属長注意とした。女性医師はセンターで勤務しなかったという。センターによると、部長は自身の経験から「妊娠、出産の際に医師の勤務は過酷で、常勤ならば当直もしなければならない」として、非常勤を勧めたと説明したという。
センターは6月下旬、全職員を対象にハラスメント研修を実施した。担当者は「再発防止に向けて真剣に取り組んでいく」としている。