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2016年6月

中途採用実態調査(2015年度実績)

リクルートワークス研究所は6月30日、「中途採用実態調査(2015年度実績)」結果を発表しています。
2015年度下半期の中途採用(正規社員)で、人数を「確保できなかった」企業は40.3%。過去3年の同時期と比べて最も高くなっています。
また、業種別では、「医療・福祉」(51.8%)、「飲食店・宿泊業」(50.9%)、「建設業」(49.3%)などで人数を「確保できなかった」割合が高くなっています。

人手不足等への対応に関する調査結果

日本商工会議所は、「人手不足等への対応に関する調査結果」を発表しています。
それによると、「人手が不足している」企業は55.6%で、昨年調査(50.3%)から5.3ポイント上昇。
業種別では、「宿泊・飲食業」79.8%、「介護・看護」(77.5%)などで人手不足感が強い結果となっています。

平成27年度「過労死等の労災補償状況」

厚生労働省は、平成27年度の「過労死等の労災補償状況」を公表しています。
それによると、脳・心臓疾患に関する労災請求件数は795件で、前年度比32件の増。支給決定件数は251件(うち死亡件数96件) で、前年度比26 件の減。
精神障害に関する労災請求件数は1,515件で、前年度比59件の増。支給決定件数は472件(うち未遂を含む自殺の件数93件)で、前年度比25件の減だそうです。

仙台市国家戦略特別区域雇用労働相談センター

厚生労働省は、海外からの進出企業や新規開業直後の企業などに対し、円滑に事業展開できるよう支援を行う「雇用労働相談センター」を、仙台市国家戦略特別区域に設置すると公表しました。
センターの開設は、福岡市、関西圏、東京圏、新潟市、愛知県に続いて6ヵ所目となります。

2016年度新入社員意識調査

公益財団法人日本生産性本部が、「2016年度 新入社員 春の意識調査」の結果を発表しています。
それによると、「これからの社会人生活は不安より期待の方が大きい」との問いに対し、「そう思う」と答えた割合は、47.6%と過半数割れ。「そう思わない」との回答が52.4%と逆転し、調査開始以来、過
去最高を記録。
また、「上司から、会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるように指示されたときどうするか」との問いに、「指示の通り行動する」が45.2%で、前年より7.4ポイント増加となり過去最高。「従わない」は10.6%で、同1.1ポイント減少だそうです。
 

社労士へ指導相次ぐ

朝日新聞からの転載です。

社労士へ指導相次ぐ
「100%会社側」「厚生労働省のモデル就業規則は危険」「社会保険料の削減方法を教えます」――。そんな宣伝文句を社会保険労務士がホームページやブログに掲げ、指導される事例が続いている。社労士のネット発信に対する批判が強まり、厚労省が対策を強化したためだ。
不適切なネット発信を巡っては、愛知県の社労士が「社員をうつ病に罹患させる方法」と題したブログ記事を掲載し、2月に厚労省が3ヵ月間の業務停止処分にした。その後も、厚労省や各地の社労士会への苦情が相次いでいるという。
全国社会保険労務士会連合会のまとめでは、昨年11月ごろから今月15日までに苦情があったのは、18都府県の計97人。うち38人は指導を受けて該当部分を修正したり、削除したりした。
こうした状況を受け、厚労省は3月30日付で、ネット発信への指導強化を連合会に通達した。連合会は4月11日付で全国の社労士会に指針を示した。
指針で不適切とされているのは、メンタルヘルス対策を否定する▽労働・社会保険料を不当に引き下げることを推奨する▽「100%会社側」と公正さを疑わせる▽厚労省のモデル就業規則を否定する――など。
連合会は指針に従って指導するよう社労士会に求めている。関係者によると、指導を受けた社労士の中には「(労働局などで入手できる)無料の就業規則は危険がいっぱい」「労働者の思うツボ」とブログに書いていた例もあったという。
 

非正規賃金格差ホットライン

定年後、同じ会社に再雇用された男性について、定年前と同じ業務なのに賃金が下げられたのは労働契約法20条(有期労働者への不合理な労働条件の禁止)に違反とする判決が出されました(長澤運輸事件・東京地判H28.5.13)が、それを受けて、日本労働弁護団は「非正規賃金格差ホットライン」を19日の午後1時から5時まで開催するそうです。
http://roudou-bengodan.org/topics/2016/06/15/docs/%E9%9D%9E%E6%AD%A3%E8%A6%8F%E8%B3%83%E9%87%91%E6%A0%BC%E5%B7%AE%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7.pdf

ワタミで労組結成

6/1の勉強会で水面下で大きな動きがあると聞いていたのですが、これのことだったのですね。以下、朝日新聞からの転載です。
 
ワタミに初の労働組合
社員・バイト1.3万人加入
居酒屋チェーン大手のワタミで初めて労働組合が結成された。グループの正社員、アルバイトの大半が入った。流通、繊維業界の労組を束ねるUAゼンセンが支援し、1月から結成の動きが進んでいた。ワタミによると、1984年の創業以来、企業別労組はなかったという。
■「ブラック企業」批判に対応
5月16日、労組「ワタミメンバーズアライアンス」が結成され、入社すると同労組に加入することになる「ユニオンショップ協定」を労使で結んだ。組合員数は約1万3千人で、グループの正社員約2千人とアルバイト約1万5千人の大半が入った形だ。
同社の経営陣はこれまで、「社員は家族だ」といった経営理念から労組に否定的だったが、長時間労働などで「ブラック企業」と批判され、業績も悪化。労務管理を見直してきた。
ワタミでは2008年に新入社員が過労自殺し、当時の代表取締役や同社が訴えられ(昨年12月和解)、企業体質への批判が集まった。客離れで業績も悪化し、「批判にきちんとした対応が必要になり、色々な取り組みをするなかで、(社内に労組をつくる雰囲気も)醸成されてきたと思う」(塚田武・執行役員)という。
これまでは社員アンケートで労務状況を把握してきたが、労組結成により、組合員の声が直接届くことに期待しているという。
労組結成を支援したUAゼンセンは、非正社員が多く、組合組織率が低い小売業や飲食業などで組合の結成を進めてきた。UAゼンセンは、15年9月時点で組合員数が157万人と、産業別労組では最大組織だ。うちパート労働者は84万人と半数を超える。
産業構造の変化で、製造業に代わり小売業や飲食業といったサービス分野で働く人は増えている。「重厚長大」型の大企業が目立つ製造業に比べて、サービス業などは新興、中小企業が多く、労務管理が行き届かないケースがある。ワタミでの過労自殺も、そうした背景があると指摘された。
サービス分野で働く人は増え、非正社員の比率も拡大するなかで、働き手の声をまとめる労組が果たす役割は大きい。UAゼンセンの幹部は「従業員があっての会社であり、労働条件の向上には労組の組織率を高めることが大切だ」と話している。