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2015年4月

知って役立つ労働法

「知って役立つ労働法 働くときに必要な基礎知識」の平成27年4月改訂版が出ています。
http://www.lcgjapan.com/pdf/work201505.pdf 

東京都の労働相談及びあっせんの状況について

東京都(産業労働局)は、都内6か所の労働相談情報センターで行った労働相談及びあっせんの状況を発表しています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2015/04/60p4u500.htm
平成26年度の労働相談件数は、53,104件(前年度比0.8%増)。
平成18年度以降、9年連続で5万件超えの高水準。
また、あっせん件数は、625件(前年度比17.7%増)。
そのうち444件(71.0%)が、当事者間で合意が成立し、紛争が解決したとのことです。

 

勤労者の仕事とくらしについてのアンケート

連合総研は、4月に実施した第29回「勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート(勤労者短観)」の調査結果の概要を発表しています。
勤労者の景況感や物価、仕事に関する意識などの定点調査のほか、今回は「家計の経済状況」「3年後の経済状況や5年後の自身の賃金見通し」「収入格差に関する認識と階層意識」などについても尋ねています。
収入格差に関しては、5年前より格差が<拡大した>と今後5年間に<拡大する>が共に4割超。
格差の拡大の主な要因は、非正規雇用の増加や企業間の業績格差の拡大という回答が5割超となっています。

学生アルバイト全国調査

以前速報版の紹介をしましたが、「ブラック企業対策プロジェクト」が昨年7月に実施した調査の結果の全体版が、公表されています。
http://bktp.org/news/2790#channel=f603b5aeba8635&origin=http%3A%2F%2Fbktp.org
それによると、職場で「不当な扱いを受けた」と答えた学生は7割弱に達し、こうした学生のうち約半数は誰にも相談できずに泣き寝入りしているらしいとのこと。
調査では、バイトをする理由も聞いていますが、経済的に厳しい環境になるほど長時間働かざるを得ない実態も浮かび上がっています。
週20時間以上働く学生は全体の3割弱存在し、そのうち半数超が「生活費を稼ぐため」と答えています。
特に奨学金の利用者が長く働く傾向があるとのことです。

違法派遣に労働契約申込みみなし制度

労働者派遣法40条の6の「労働契約申込みみなし制度」(違法派遣が行われた場合に、派遣先が派遣労働者に雇用契約を申し込んだものとみなされる)が、10月から施行となりますが、厚生労働省はその解釈を示しました。
違法となる行為は、禁止業務への派遣、無許可・無届による派遣、派遣可能期間を超える派遣、偽装請負の四つですが、派遣先が違法派遣だと知らず、過失がない場合には制度は適用されません。
厚労省は、派遣先が無許可の派遣業者にだまされた場合は過失がない、派遣先が過失を認識した場合は翌日以降から「知らなかった」との主張が認められなくなる、などの解釈を新たに示しています。

追い出し部屋裁判

大和証券(東京)からグループ会社の日の出証券(大阪)に出向し、その後出向先に転籍した男性社員(42)が、退職を迫る「追い出し部屋」で勤務させられたなどとして、大和証券及び日の出証券に200万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決が大阪地裁で出ています。
結果は、「組織的、長期にわたる嫌がらせで悪質」と述べ、両社に150万円を支払うよう命じました。
一人きりの別室勤務や、新規顧客開拓業務への専従について、大和証券から了解を得ていたと認め、「退職に追い込むための嫌がらせ」だったと指摘しました。
ただし、転籍の無効確認については、男性が書面で同意しているため、請求を退けています。

雇用改革の動きと今後の人材サービスを考える

NPO法人人材派遣・請負会社のためのサポートセンター主催の2015年第1回勉強会に参加しました。
講演1「多様化する雇用形態と今後の労働法制」島田陽一教授
講演2「日本的雇用慣行の課題とこれからの働き方改革」安藤至大教授
これまでの労働者派遣法の大前提が「常用代替の禁止」、つまりは「直用原則」であったのに対し、今後は派遣労働(=間接雇用)の存在意義を認めた上で、規制も「派遣労働の濫用禁止」という観点から緩やかに行うべきだという主張でした。
かつて派遣で働いたこともあるので、私見を述べさせていただくと、確かに存在を否定するつもりはありませんが、あのときに感じたアンフェア感は今でも決して忘れられません。

教員の8割「時間外勤務が多い」

教育学者やジャーナリストら有識者でつくる「日本の教育を考える10人委員会」(委員長・佐和隆光滋賀大学長)が、公立の小中学校教員を対象にインターネット上で実施したアンケート調査の結果を発表しています。
それによると、「時間外勤務が多い」と感じている教員の割合は82.8%。
原因としては、小学校では「事務処理」、中学校では「部活等の課外活動」が最も多かったそうです。
同委員会ではこの調査結果を受け、「教員を取り巻く環境の改善」を提言しています。
http://www.10nin-iinkai.net/data/2014enq01.pdf