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2010年4月

東京都の労働相談・あっせんの状況

東京都では、労働委員会は個別労働関係紛争に関するあっせんを行っておらず、代わりに、東京都産業労働局の出先機関である労働相談情報センターが、労働相談やあっせんを実施ています。
その労働相談情報センターが平成21年度に行った労働相談・あっせんの状況が発表されています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2010/04/20k4s200.htm
あっせん件数は729件で、そのうち489件(67.1%)が解決されているそうで、非常に健闘していると言えます。
近々、都内進出予定なので、さらに調べてみたのですが…
1. あっせん員は、労働委員会のような公労使の三者構成ではない(都職員が担当)
2. あくまで労働相談がメインで、あっせんは労働相談の流れで実施している(最初からあっせん申請書を提出しても、原則受理しない)
3. 特定社会保険労務士が、あっせんの代理人となることはできない(本人と一緒に参加することはできるが、権限が不明確)
…などなど。
ちょっと悩ましいところです。

特定社労士が行える紛争解決手続代理業務

『業務内容・料金表』のページに記載の「特定社会保険労務士が行うことのできる紛争解決手続代理業務」を修正しました。
1. 都道府県労働局の紛争調整委員会における個別労働関係紛争のあっせんの手続の代理
2. 都道府県労働委員会が行う個別労働関係紛争に関するあっせんの手続の代理
3. 都道府県労働局の紛争調整委員会における男女雇用機会均等法上の調停の手続の代理
4. 都道府県労働局の紛争調整委員会におけるパート労働法上の調停の手続の代理
5. 都道府県労働局の紛争調整委員会における育児介護休業法上の調停の手続の代理
6. 厚生労働大臣が指定する団体が行う民間紛争解決手続の代理(紛争の目的の価額に制限あり)
7. 以上の紛争解決手続についての相談に応じること、紛争の相手方との和解のための交渉及び和解契約の締結の代理
4.と5.を追加しました。

個別労働関係紛争解決手続実施団体について

厚生労働省のHPに、個別労働関係紛争の民間紛争解決手続の業務を公正かつ適確に行えると認められた団体の一覧の最新版(4/19時点)が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/shahoroumu02/index.html
団体数は着実に増えてますが、実績の方は…
http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/itiran/funsou012.html
(事業者名をクリックすれば、それぞれの取扱実績が見られます)
まあ、これからに期待しましょう。

ワークルールチェッカー

連合が今年2月に開設した、労働条件簡易診断Webサイト「ワークルールチェッカー」のアクセス件数が、2ヵ月足らずで15万件に達したそうです。
http://www.work-check.jp/
診断の結果は...「ひとまず安心」だったのは全体のたったの2割程度、雇用形態を問わず法令違反の可能性が示唆されるとのことです。
紛争を煽っているわけでは決してありませんが...とにかく、ごまかしたりせずに話し合いましょう。

労働紛争解決システムのさらなる展開に向けて

連合総合生活開発研究所が発行する月刊レポートDIOに特集「労働紛争解決システムのさらなる展開に向けて」が掲載されています。
http://rengo-soken.or.jp/dio/2010/04/248.html
・個別的・集団的労働紛争解決システムの現状と制度改編の課題 野田進
・労働審判制度の現状と課題 鵜飼良昭
・労働紛争解決システムとしての労働委員会の意義 水谷研次
論文「個別的・集団的労働紛争解決システムの現状と制度改編の課題」では、あっせん制度と労働審判との無関連性、労働局紛争調整委員会あっせん(国)と労働委員会あっせん(道府県)の二重行政などの問題点を指摘し、今後一層紛争が増加することを前提に制度改編の方向性を示しています(たとえば、あっせん前置を義務付けて労働審判の受理件数増加の歯止めをかけるなど)。